第2話 下校
「せんぱーい」
「なんだ」
「せんぱーい」
「あ?」
「せんぱいぱーい」
「だからなんだよ」
「あたしらって付き合ってるっすよね」
「は? てるもなにも、もう二か月目じゃねえか」
「っすよねー」
「記憶力大丈夫か」
「じゃなくてー! デート! デートがしたいっす!!」
「絶賛デート中だ」
「これはデートじゃなくて下校!! ただの下校って巷では言うやつっす! あたしが言っているのはちゃんとしたデ! エ! トォ!!」
「俺の中ではこれもちゃんとしたデートだ」
「嫌だぁぁ! うら若き乙女の大事な青春時代の思い出がこんなしみったれたデートだけなんて嫌だぁぁぁ!!」
「はぁ…………、ん」
「……なんすか、その手」
「握って歩いたら少しはそれっぽいだろ」
「…………えー」
「嫌なら別にいいが」
「嫌とは言ってないじゃないっすか! ふひ」
「俺がいうのも何だが、安っぽいやっちゃな」
「そう思うならちゃんとしたとこ連れてってくださいっす」
「受験終わるまで無理」
「くわーッ!!」
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