第20話 僕は悩む
とりあえずその日は返事ができないからと告白されたままの状態で落ち着くこととなった。先輩ふたりはこれから頑張りますと気合を入れていたが、ちゃんと優先順位を分かってくれているのかなと不安になってしまったが。
そして先輩ふたりと別れ僕は家へとたどり着く。まず帰ってするのは母親との会話。母親の話では今日、昨日の喧嘩について学校から連絡があったらしい。事前に僕から話をしており、また学校の対応も翌日に連絡という遅い対応ということもあったので母親は問題なく対応できたようだ。
母親は昨日と同じで別に怒ってはいなかった。それよりも学校から説明が一切なかったいじめの問題のほうが気がかりのようで「学校変わる? 」と何度も僕に尋ねてくるくらいだったから。けれど僕はここはちゃんと自分で乗り切りたいと母親に話をしてなんとか納得してもらったのだった。
食事もお風呂も済ませた僕はベッドに横になり今日のことを色々と思い出す。いじめについては今日はなにも起こらなかった。そのかわりといえばいいのか金沢が呼び出しを受けて……まああれは漫才だったな。だけどあれがあったおかげでいじめの主が榊原だとわかったんだよな。
そういえば結局金沢はいじめとは関係なかったと。昔の僕が情けないからイライラしていただけだったとは。昔の僕がどんな人かわからないからなんとも言えないけれど。
で、風間先輩と一緒にいるところに榊原先輩が現れて。僕に付き合っている人が居たと。いや……それ絶対間違いなはず。だって今まで佐竹と関わったのって呼び出しのときだけだし。その他に佐竹から声をかけられたこともないし、僕が入院しているときさえ一度も現れなかったよなあ。それにいじめられていたらしい僕に彼女なんてできるか? 普通できないよなあと僕は思ってしまう。
というよりも佐竹と僕って関係あったのか? さえ疑わしく思ってしまうんだよなあ。
そんないろいろとわかったことを考えていると結局は佐竹に話を聞かないとなにもわからないと結論づけた。
そしてそれとは別に。
なんでいきなり先輩ふたりから告白されているんだろう、僕は。風間先輩はただ友達としてなついているだけなのかと思ってたんだけどなあ。
そして、榊原先輩。一目惚れっていったって昔の僕にだよな? 今の僕だとどうなるんだろうなあ。そして榊原の姉ということ。あっ忘れてた。榊原が姉に佐竹と付き合っていたって教えていたんだっけ。なぜそんなことを知っていたのか、それも確認しないといけないことか。
でも榊原と話をする? うん? できるのか? と悩んでいるうちにいつの間にかに眠ってしまった僕が居たのだった。
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