第4話 出会い

部長 「では冴島君、18時にX店でよろしく」


美音 「はぃ、わかりました」




~X店にて~




先方社長「お待たせしたね」


部長  「いえいえこちらこそ今日はお誘い頂きありがとうございます」


先方社長「これからもお宅とは良い関係を築いて行きたいからね」


部長  「もったないお言葉ありがとうございます」


先方社長「久しぶりだね冴島君」


美音  「お久しぶりです、いつもお世話になっております」


先方社長「今日はかたい話はぬきにして食事とお酒を楽しもうじゃないか」


    「お前も早く座れ」


社長息子「はい」


部長  「どうも~ご無沙汰しております」


社長息子「こちらこそ、今日は冴島さんまで来て頂いてありがとうございます」


美音  「こちらこそありがとうございます」


先方社長「では乾杯しようじゃないか、乾杯!」


先方社長「しかし冴島君は見れば見るほど魅力的な女性だね私がもっと

     若かったら黙ってはいないよ、あははは」


美音  「ありがとうございます」


社長息子「本当にお綺麗です、頭もキレるし仕事にも無駄がないと聞いています」


部長  「そうなんですよ、彼女が居てくれるおかげでどれだけ助かっているか」


美音  「・・・・・・」

先方社長「出来ることなら君を我が社へ迎え入れたいくらいだ」


部長  「それは困りますよ笑」


先方社長「ところで冴島君、君には特別な人はいらっしゃるのかね?」


美音  「・・・・・・なぜそのような事をお聞きになられるのでしょうか?」


先方社長「まぁそんなに構えないでくれたまえ」


先方社長「とは言え、こんな席を無理やり作ってもらったんだ、遠回しな

     話し方はやめよう」


先方社長「うちの息子と結婚を前提に付き合ってはもらえないだろうか」


社長息子「社長!いきなり何を!」


先方社長「お前をみればすぐわかる、冴島君の魅力に惹かれているんだろう?」


社長息子「・・・それは」


先方社長「お前に惹かれる女性が沢山いるのは知っている、でもお前はまったく

     興味をもたない。でも冴島君だけは違うだろ?冴島君がいるから

     今日だってここに来た事くらいわかってるんだ。でなければ

     お前がこのような席にくる訳がない。」


社長息子「・・・・・・・・・」

先方社長「どうかね冴島君、真剣に考えてみてはくれないだろうか」


部長  「良いお話じゃないか!冴島君、聞くところによると君ほどの女性に

     特別な人がいないという噂は有名だよ」


美音  「・・・・・ます。」


全員  「ん?」


美音  「ごめんなさい、特別と言いますか、結婚を考えている人がいます」


先方社長「・・・・そうなのか、聞いていた話とは違っていた。冴島君失礼な話に

     なってしまい申し訳ない。お前にも恥をかかせてしまったな」


社長息子「いえ・・・そんなことは。冴島さんほどの方にお相手がいない訳がない

     とは思っていましたので・・正直ショックは隠しきれませんが・・・」

美音  「申し訳ありません」


先方社長「君が謝る事ではないよ、さぁ変な雰囲気にはなってしまったが

     折角の料理だ食べようじゃないか」


美音  「・・・・・」




~解散後~




美音  (勢いであんなことを言ってしまった・・・・・どうしよう)

    (でもあれくらい言わないともっとめんどくさい話になってたし)

    (はぁ・・・おなか減ったな。。なに食べてたかよくわからなかったし)

    (・・・・・カレー買って帰ろう)




~次の日~





京子  「はぁ~~~~???断っただぁ???」


美音  「・・・・・・・」


京子  「しかも結婚を考えてる人がいる??」

 

美音  「・・・・・・・」


京子  「どこのどいつよ!?」


美音  「そんなのいる訳ないでしょ」


京子  「わかってるわそんなこと!ダテにこれだけ長く付き合ってないわよ!」


美音  「あ・・・ぁ・・・ごめん」


京子  「はぁ・・・まぁあんたの気持ちもわからなくはないし状況が状況なの

     もわかる」


京子  「でもあそこの息子っていったら・・わかるでしょーにもったいない!」

美音  「そういう問題じゃないわ」


京子  「あんたらしいから変に裏切られなくてホッとしている

     気持ちもあるけど・・・」


京子  「さて・・・・」


美音  「ん?」


京子  「ん?じゃないわよ、結婚相手どうするのよ?」


美音  「・・・・・・・どうしよう」


京子  「あんたらしくない言動ね」


京子  「一つだけ方法があるけど・・・・?」


美音  「・・・・なんか怖い。」



京子  「まず聞いておきたいんだけど」


美音  「うん」


京子  「あんた結婚しろしろってまわりから言われてうんざりしてるんだよね?」


美音  「うん」


京子  「今後も結婚にはまったく興味はないっと。。」


美音  「うん」


京子  「しかも今回の件を解決したいんだよね?」


美音  「うん」


京子  「そうとなれば答えは一つね」


美音  「???」


京子  「結婚するしかないわね」


美音  「は?」


京子  「結婚しても今の生活にほとんど影響のない人を探して結婚しちゃう

     って話」


美音  「なにいってるの?」


京子  「だってそれしかないでしょ?結婚する予定があるって言ってしまった以上

     しないとまた社長息子アタックしにくるわよ?

     それに周りからも言われなくなるじゃない?一石二鳥って話よ」


美音  「それはそうだけど」


京子  「ほんっともったいない話よ、代わってもらいたいくらいだわ」


美音  「・・・・・・・・・・」


京子  「とにかく!明日から相手探しよ!てっとり早いのは相談所ね!

     帰ったらすぐ登録しておくこと!良いわね?」


美音  「そんなにうまういくかし・・」


京子  「良いわね!??」


美音  「はぃ・・・」





~帰宅後~





美音  (やっかいなことになっちゃた・・・)


    (自分でまいた種だからしかたないんだけど・・・)


    (結婚なんてシステムがあるから悪いのよ)


    (とりあえず言われた通りにやってみるしかない・・・登録は・・・)


    「あーーー!もう飲まないとやってられない!」


    (プシュッ!ゴクッ・・ゴクッ・・・パァ~~)


    (カタカタ・・・カタカタ・・・)


    (とりあえず登録は完了・・・・・どうなっちゃうのかなぁ・・・・)




~次の日~




    (ピロ~~ン)


    (この度はY社ザ・ファンタジーにご登録頂き誠にありがとうございます

     つきましては・・・・・・・・・・・・・・・・・)


美音  (いきなり来週かぁ~なんか憂鬱・・・いくしかないわよね。。)





~イベント当日~





美音  (うわぁ・・すでに無理なオーラがすごいこの会場)


    (京子にはあぁは言われたけどとてもそんな相手を見つけられるなんて

     出来そうもない)


    (目当ての人がいなかったとか言うしかないわね)


男   「・・・・周りはなんか本気モードな・・・・・」


美音  (ん?)


男   「・・・・・・・俺みたいな・・・・・興味本位で・・・・」


美音  (!!!)


男   「社会勉強だとおも・・・・・・」


美音  「・・・・・・・」


男   「あぁそれじゃな。」


美音  「・・・・・・・・いた」




女   「この後少し時間ありませんか?」


明   「あ、ありますけど今、け・・結婚って言いませんでしたか?」


女   「詳しくは別の場所でお話します、あなたもこの場に耐えられないように

     見えますので」


明   「あ・・・・はぃ」



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