第3話  興味本位で・・・

明   (また一週間が始まったな・・)


後輩  「明先輩、おはようございます!」


明   「おぅ、おはよう」


後輩  「また一週間はじまっちゃいましたね~お休みは

ゆっくり出来ましたか?」

明   「まぁまぁストレスは発散出来たかな」


後輩  「お休みは何されてるんですか?」


明   「な、何って・・・」

    (ありのままを言うのにはちょっと抵抗が・・・・)


明   「ん~映画観たり買い物行ったり、あ、ありきたりかな」


後輩  「そうなんですね~」


明   「そういうお前は?」


後輩  「お互いの実家行ったりあとは日用品や食材なんかのまとめ

     買いとかですかね~」


明   (ん~それもなんだかなぁ~)




同僚B 「御手洗~今日たまには飲みにでもいこーぜ!」


明   「ん~そうだな」


同僚B 「じゃーいつもの駅前の居酒屋に7時な!遅れんなよー」


明   「了解」




~居酒屋~




同僚B 「さーせん~生1つ!」


明   「今日はよく飲むな~」


同僚B 「たまには飲ませろよ、日ごろ会社と家庭の間で俺の体は

     ボロボロなんだ・・」


明   「あ・・あはは・・・」


同僚B 「あははじゃねーよ!お前も結婚すればわかる!良いも悪いも」


明   「まぁ~結婚にはあまり興味ないからなぁ」


同僚B 「な~にいってんだよ!まずは彼女だろうが!」


明   「そりゃそうなんだけど、そこまで欲してないというか・・」


同僚B 「お前なぁ~最近恋愛と疎遠だからって無欲にまでなって

     しまったのか」


明   「この歳になると出会いも減るし紹介してとかめんどくさいんだよ」

同僚B 「・・・・・・」


同僚B 「よし!!」


同僚B 「この際だから相談所に行け!」


明   「はぁ?」


同僚B 「お前には刺激が必要なんだよ、刺激が!」


明   「だから願望がないんだって」


同僚B 「だから言ってんだよ!たまにはそういうお前にとって非現実的な

     場所に行けば何か変わるかもしれないだろ?」


明   「いや、別に変えたい訳でも・・・」


同僚B 「たまには俺の言うことも聞けって!別に本気で結婚相手

     探すとかじゃないし・・それに」


明   「それに?」


同僚B 「どうせ暇だろ?」


明   「おい!」


同僚B 「あははぁ~~まぁ冗談半分で行ってみろよ!」


明   「ん~考えとくわ」




~帰宅後~




明   「結構飲んだなぁ~」(ポチポチ・・)


    「結婚相談所・・・ねぇ・・これかぁ・・」


    「へ~結構ガチな感じの割には金額はリーズナブルだな」


    「まぁたまにはあいつの言うことに乗ってみるのも悪くないか」


    (ポチ・・ポチ・・・ふぁぁ~眠い・・・)




~次の日~




同僚B 「よ・・よぅ・・」


明   「おはよう、どしたんだ?」


同僚B 「完全に二日酔いだ」


明   「お前飲みすぎだよ、そりゃ二日酔いにもなる」


同僚B 「だな・・まぁ久々に色々話せて楽しかったよ、じゃまたな」


明   「あぁ、また・・・あいつ大丈夫か?」


    (ピロ~ン)


明   (ん?メール?)


    (この度はY社ザ・ファンタジーにご登録頂き誠にありがとう

     ございます、つきましては・・・・・・)


明   (なにこれ・・・・あ・・思い出してきた、昨日酔っ払った

     勢いで登録したような・・・・ポチポチ・・・・やっぱり)

    (来週末か・・・まぁ何も予定はないし次あいつと飲んだ時の

     話のネタにでもする為に行ってみるかな)





~イベント当日~





明   (うあぁ~結構人来てるもんなんだなぁ)


    (こんなにパートナー難民がいるもんなんか・・・なんか

     帰りたくなってきた・・)


    (PPP~)


明   「もしもし?」


同僚B 「もしもし?御手洗?どうよ~イベント行ってるんだろ?彼女

     出来そうか?」


明   「まだ始まってないけど、周りはなんか本気モードな感じだよ」

明   「俺みたいな結婚願望まるでなし、ただ興味本位だけで来てる

     人なんていない感じだよ」


同僚B 「まぁそー言うなってとりあえず色々な女性と話しすれば気持ちも

     変わるかもしれないだろ?」


明   「まぁ・・社会勉強だと思って参加してみるよ笑」


同僚B 「今度飲んだ時にでも詳しく教えてくれよな~」


明   「あぁそれじゃな」


    (本気でパートナー求めてる人もいるんだから失礼のない

     ようにはしよう・・・)


女   (・・・・・・・・・・・・)


司会者 「さ~皆さんこれから1対1での10分間フリータイムで~す!」


明   (まじかぁ~なに話せばいんだろうか・・・)


イベ女1「こんにちわぁ~~~」


明   「あ、こんにちわ」


イベ女1「お仕事は何されてるんですかぁ~?」


    「ご両親とお住まいですか?ご兄弟は?」


    「私いくつに見えます?趣味は海外旅行とあとぉ~~」


明   「あ・・・あははぁ・・・」

    (ムリムリ・・・・ガツガツ感半端ない)


司会者 「では10分経ちましたので席替えタイムでーす」


イベ女2「ムシャムシャ・・・」


明   (な・・なんかすごい食べてるんですけど・・・)


明   「あの、御手洗明と言います、お、美味しそうに食べますね」


イベ女2「ムシャムシャ・・・あぁ・どーも」


明   (なにこれ・・・・)


イベ女3「やっぱり~結婚って憧れますよね!綺麗なウェディングドレス着て~」


    「素敵な家庭を気付いて~」


    「いつまでもイチャイチャしたいですぅぅ~」


明   「そ、そうですね」

    (この人どう見ても俺より20は年上だろ・・・)


司会者「では皆さんまた隣の席に移ってください~」


   (次の人で最後か、終わったら帰ろう。。もう十分満足したし)


明  (え??すごい綺麗な人だな・・こんな所に来る必要ないだろうに)


女  「・・・・・・・・・・・」


明  「こ、こんにちは御手洗明と言います宜しくお願いします」


明  「このイベント初めてでまだ不慣れですが・・・」


女  「・・・・・・・・・・・」


明  「結構イベント参加される方が多いんで・・」


女  「・・・んしてもらえませんか?」


明  「え?よく聞こえなくて、なんですか?」


女  「私と結婚してもらえませんか?」


明  「・・・・・・・・・・・・え?」



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る