第4話 キャラクター設定の決め方

キャラクター設定は、性格や設定など、おおよそのパターン分けが存在するため、それに沿うか、それをアレンジすると良いです。

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1.星座別性格パターン

2.役割別キャラクターパターン

3.キャラクターステイタスシートの作成

4.キャラクターの外見と性格について

5.キャラクターの口調について

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1.星座別性格パターン

この分類は、一般的な十二星座占星術を基本にしたもので、別の占いや解釈によっては性格分けが違う場合もあります。


・熱血体力馬鹿タイプ(ありがちな主人公像)

性格:熱血・情にもろい・頭が悪い・要領が悪い・力が強いor弱いが努力は惜しまない

星座:牡羊座(猪突猛進気質)火の活動


・真面目な堅物エリートタイプ

性格:真面目・正義感が強い・融通がきかない・人徳がある・優等生

星座:獅子座(リーダー気質)火の不動


・愛されるダメ人間タイプ

性格:ひょうきん・話は面白い・やればできるが普段はだらしない・楽天主義

星座:射手座(気分屋気質)火の変動


・顔の広い調整役タイプ

性格:できる上司・情報通・八方美人・周囲に振り回される

星座:天秤座(情報網羅気質)風の活動


・独創的な風来坊タイプ

性格:天才・変わり者・自分のポリシーを重んじる・芸術や科学が好き・のめり込む

星座:水瓶座(我が道を行く気質)風の不動


・表裏のある悪役タイプ

性格:善人に見えて悪人・悪人に見えて善人・心の闇が深い・嘘つき

星座:双子座(二重人格気質)風の変動


・地味なヒロインタイプ

性格:真面目・明るい・人に好かれる・努力家・うっかりドジっ子

星座:山羊座(真面目な努力家気質)地の活動


・癒しのマイペース友人タイプ

性格:ゆっくりのんびり・優しい・怒らない・防御や癒しに特化

星座:牡牛座(鈍足慎重気質)地の不動


・知的クールタイプ(美形ライバル像)

性格:冷静・非情・賢い・キザ・なんでもできるが、うぬぼれやトラウマなどの弱点あり。

星座:乙女座(完璧主義ナルシスト気質)地の変動


・ツンデレトラブルメーカータイプ

性格:感情的で喜怒哀楽が激しい・感受性が強い・母性的な世話好き

星座:蟹座(ロマンチック気質)水の活動


・謎多き影のある人物タイプ

性格:無口・暗い過去・能力は高い・独特の思考

星座:蠍座(謎の多いセクシー気質)水の不動


・かわいこぶりっ子・妹・弟タイプ

性格:要領が良い・かわいく好かれる・計算高い・流されやすい

星座:魚座(甘え上手気質)水の変動

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2.役割別キャラクターパターン

物語のジャンルによって、必要なキャラクターパターンは定番が存在します。

必要な役割分担的なものです。

設定に迷う場合は、自分の書きたいジャンルの作品のキャラクターを研究分析し、役割を明確にすると良いです。

基本的には、どのキャラにも弱点を設定し、周囲の仲間がそれを補う、弱点を利用して敵を倒したり、問題を解決します。

主人公は「生まれつきや努力により特殊な能力を持っている、実はチートな選ばれし者」が多いです。

異世界でチートな主人公が無双するのはやりすぎですが、主人公が凡人では、魅力や話の展開に欠けるからです。

たまに、凡人や落ちこぼれの主人公が、努力や協力で問題を克服するものがあります。


(例)

西洋ファンタジー冒険物

味方:勇者(戦士)・魔法使い(攻撃・治癒)・格闘家・忍者・盗賊(トラップ解除)など

敵 :魔王(統括するボス)・パワー重視の敵・魔法重視の敵・戦略や心理戦重視の敵・ザコなど


現代探偵物

味方:探偵(頭は良いが体力はない・もしくは情や常識に疎い)・助手(基本能力は低いが、探偵に足りない要素を補完する)

中間:被害者・情報屋・警察官・協力者

敵 :犯人・犯人の協力者・悪の組織(ボス・幹部・ザコ)


恋愛物

味方:主人公・主人公の友達

相手:異性1(素朴で奥手)・異性2(主人公に積極的に迫ってくる)

敵 :美形ハイスペックライバル

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3.キャラクターステイタスシートの作成

キャラクター設定が曖昧で小説を書きながらモヤモヤしたり、設定を途中で忘れたりしそうな場合は、作った方が便利です。

ステイタスの項目は、自分の必要性に合わせて、増やしたり減らしたりしてください。


・名前(苗字・名前)

・種族名

・性別

・年齢

・所属(国籍・会社・学校など)

・職業(仕事・学校)

・家族構成(両親・兄弟姉妹・配偶者・親戚など)

・容姿(髪色・髪型・肌色・瞳色・体型・身長・体重など)

・服装(ファッション・装備・持ち物など)

・性格

・基本能力(力・素早さ・知恵・知識など)

・特殊能力

・趣向(趣味・特技・好物・嫌いな物・弱点)

・過去エピソード

・目標や目的

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4.キャラクターの外見と性格について

かっこいいから眼帯付けようとか、かわいいからスカートなど、好き勝手に設定したくなりますが、キャラクターの外見と性格はリンクします。

このキャラクターが選ぶ合理的な服装や、生活スタイルに見合った外見を設定してください。

真面目で勉強しすぎて目が悪いから、メガネをかけるなどの必要性です。


(失敗例)

・片目眼帯なのに、狩猟の達人

(片目では、獲物の動きを立体的に把握しづらいので設定に無理がある。視覚を抜きにして気配で捉える、単眼スコープを使ったスナイパーで動かない標的とかであればギリギリあり)

・脱ぎ着が難しい着飾った衣装なのに、身軽で活発で不精な子供の冒険者

(宿で時間をかけてまで着ているのか? 森や洞窟などで不便すぎる。着やすい服装で軽装、手間の少ない髪型などにすべき)

・おとなしい女の子なのに、露出度の高い服や派手な下着着用。

(誰かの趣味で着せられているのでなければ、本人が選ばないような服を着せるのは違和感がありすぎ)


ご都合主義で意図的に手堅い設定を破るのはありですが、やりすぎると世界観やキャラクター設定が崩壊します。

(例)

・三国志の時代の男女は、基本的に長髪で短髪は罪人くらいしかいませんが、そこはファンタジーと割り切って短髪キャラクターを出す。

・江戸時代辺りの既婚女性だけど、お歯黒は見た目がインパクトが凄いので、なかった事にして記載しない。

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5.キャラクターの口調について

小説は画像が付かないため、セリフや心情の際に、誰が話しているか、誰の気持ちか、読み手に分からなくなる事態が発生しやすいです。

素人小説はセリフや心情の後に、誰々が言った、誰々は思った、などのダサい表現の連続を繰り返しやすいです。

それを防ぐために、明確な手段、テクニックが存在します。テクニックを使えば、説明を極力減らしても、誰の発言か判断できます。

いつも一緒にいるキャラは、口調が大きく違うように設定した方が良いです。


・メインキャラクターは、各自、明確に口調や変え、語尾に特徴を出す。

敬語:「桃太郎です」

砕けた言い方:「桃太郎だよ」

不良っぽい:「桃太郎っス」

方言や語尾に特徴:「桃太郎でゴンス」

子供っぽく:「ももたろうでしゅ」

年寄りっぽく:「桃太郎と申します」

いつも語尾を伸ばす:「桃太郎でーす」

いつもおどおどする:「ええと……その……桃太郎です」


・一人称(自分の呼び方)をキャラクターによって変える。音が被る場合は、できるだけ文字を変える。

「私は」「ワタシは」「わたしは」

「僕は」「ボクは」「ぼくは」

「俺は」「オレは」「おれは」

「儂は」「ワシは」「わしは」

「それがしは」「小生は」「あたしは」「アタイは」「ミーは」「己は」「俺っちは」

「自分は」(関西弁以外)

「桃太郎は」(自分の事を自分の名前呼び)


・二人称(相手の呼び方)をキャラクターによって変える。

また、「親しい相手と親しくない相手」で、「男性か女性」かで、同じキャラクターからの呼びかけでも、呼び方が変わる場合もあります。

「貴方は」「アナタは」「あなたは」「アンタは」「あんたは」

「君は」「キミは」「きみは」

「お前は」「オマエは」「おまえは」「おめえは」

「貴様は」「てめえは」「ユーは」

「自分は」(関西弁では、親しい相手の事を自分と呼ぶ。目上の人には使わない)


・相手の名前の呼び方を、キャラクターによって変える。

「桃太郎」「モモタロウ」「ももたろう」「ももたろ」「桃太」

「桃太郎さん」「桃太郎君」「桃太郎様」

「桃ちゃん」「ももっち」「ピーチたろう」

「桃の兄さん」「桃の兄ちゃん」「桃の旦那」「桃の若造」

「桃山」「桃山さん」「桃山ちゃん」(苗字呼び)

「桃山桃太郎」(フルネーム呼び)

「お爺さんとこの」「英雄さん」(肩書き呼び)

※わざと二つ名(異名、別名、通称、通り名、あだ名)などを付けて使うのもあり。


・誰の発言か分かりにくいセリフは、セリフ内にわざと名前を入れたりします。


(失敗例)桃太郎と鬼

「やっつけてやる!」

「なんだと、やられてたまるか!」


(改善例)桃太郎と鬼

「悪い鬼め! やっつけてやる!」

「桃から生まれたガキごときに、やられてたまるか!」


以上。

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