暫く山道を進むと。






ベニヤ板や森の木々を使ったバリケードが辺り一面に広がっていた。






「あら、塞がれてますね…


車じゃあ無理ですね。」






バリケードの一部が開かれた。






「中に入っていいみたいですね…


田中さん、研究所の事は誰にも言わないで下さいね。」






「はい、分かりました。」






手招きされるままバリケードの奥へ入った。








迷彩服を着た男が話し掛ける。


「やーやーやー。






君たちここへ何しにきたんだい?」








風間


「えーっと、ちょっとこの先まで行きたいんですが。」






迷彩服を着た男


「はーはーはー。




そりゃあー無理な相談だなー、


ここから先は通行止めだ。」






田中


「何故ですか?」






「おい。




早く閉めろー夜でもポメラニアンは徘徊しているんだぞ。」






銃を持った、厳つい男が近付いてくる。




「とりあえず、車を端におきな。」








田中と風間は車を停めて降りる。






「風間さん、何かヤバそうですよ。」






「ええ、いざとなったら私を盾にして先に進んで下さい。」






もう田中は、そんな事出来ないなんて言わなかった。








厳つい男が話す。


「悪かったなー、


俺は鈴木だ。




で、そっちの門番が高橋だ。






俺達はここで水源へのポメラニアンの進行を防いでいる。




今も電気が使えるのは、重要な施設を俺らが守っているからなんだよ。




でも、よくここまで辿り着けたな、二階より上が一般人受け入れ施設だ…と言っても何もないがな、そもそも俺達がしているのは、重要施設保護だから。」

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