ホー、ホー。






フクロウの鳴き声だろうか?






何か聞こえる。






田中の回りを人が踊りながら回っている。






「おい、何やってんだこいつらは?」




田中はそう思って、確認仕様と目を凝らした。






踊る人々の顔は…フクロウだった。






「うぎゃー。」






田中は叫んだ。






「おい、大丈夫か?






目を覚ましたみたいだな。」








どうやら夢を見ていたらしい。






辺りは夜になっていた。








「あ、貴方は事故車の中にいた…」






「おう、私も貴方も逃げ遅れて暴走族にやられたみたいですね。






私は風間です、よろしく。」








「…風間さんですね!?




私は、田中と言います。」






分けもわからず、自己紹介をする二人。






「じゃあー田中さん、行きましょうか。」






「え、何処にですか?」






「北にです。」






風間は適当な車を拝借した、


こんな状態だきっと持ち主は帰って来ないだろう、と話ながら。






「風間さん、北に何があるんですか?」






運転中の風間に田中は質問した。






「やっぱり、気になりますよね。






あ、見てくださいバイクが転がってますよ、あいつらは負けたみたいですね。」








そんな…あの装備でやられるなんて。




田中の顔は青くなった。






「ポメラニアンをなめてるからですよ、


あれは普通じゃない群で行動し、なおかつ超凶暴で、手がつけられない。」






「はい、車の中に居たのを見たんですが暴れてました。」






「車の中に?




じゃあ、元、人かも知れませんね。」








…元、人?






一体何を言っているんだこの人は、と田中はそう思った。

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