出勤する

「まじか…」






田中一郎は朝のニュースでぷよ日本の事態を知った。






「昨日は、同僚と酒を飲んで帰ったが、何も居なかったぞ…


今朝から、こんな状態なのか?」








田中は呟きながら、出勤の準備をする。






「よし、行くか。」






何時もより一時間早く家を出た。






鞄を左手に持ち、右手にはゴルフクラブのパターを持つ、そして鞄を盾にしながらマンションの階段を下りた。






エレベーターは使えたが、開けたらポメラニアンが飛び出して来そうで、ボタンを押せずに階段を使ったのだった。






「こえーなー。」






清々しい朝日が田中を照らした。






ニュースで流れていた様な景色にはなっていなかった。






昨晩まで、全くポメラニアンが進行していなかったのだ、まだ安全なのだろうと田中は気を緩めた。






「さあ、急ごう。」






流石に人は疎らだった。






あんなニュースが流れていたんだ、普通の人は言うことを聞いて家から出ないだろう。






「私は、何で会社に行くんだろうな!?」






田中は自分の行動を疑問に思いながらも道路を歩いた。






電車を使わずに、歩いて会社に行くと約二時間掛かる。






「はぁー。」




ため息をつきながら歩いた。

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