簡単にバスタオルを巻き、寝室へ向かった。






「お、奈緒美早かったな、じゃあー俺も風呂に入るかな。」






バタバタと足音を立てて風呂場に向かう夫をぼんやり眺めた。






「ふー。」






私は、バスタオルを巻いたまま、ベットに転がった。






「どうしょうかなー脱いで待ってようかな?」






一応下着を着けていたが、脱がされる手間を省いて脱いでしまおうか、


迷っていた。






これが、誠也君だったらわざと下着も服も着とくのに…いや、逆に下着だけを脱いでおくとか…




今は、誠也君の事を考えるのは止めておこう、これから夫と……








「奈緒美ーお待たせー。」






「あー、早かったのね。」






「あーって大丈夫か?」






「え!?うん、大丈夫よ…少しのぼせた…湯冷めかな?」






夫が後ろから、私の肩を抱く。




「奈緒美…」






ちょっと体の心配してたんじゃないの?何て思いつつ夫に身をまかせた。






昔とあまり変わらず、同じように私を抱く、夫。








これって…?


今も昔も同じ愛情って事なのかな!?






それとも、進歩してないだけ?






同じ事だけど、どっちに思うかで愛情のあるなしにが決まる。






「…どっち…」




「ん、どうした奈緒美?」






「ううん、何でもないよ。」






分からない、いや、どうでもよかったから考えるのを止めただけ。

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