妊娠したくない訳では、無かった、只、今の状態で妊娠して別れてしまうことが怖かった。
夫への愛情が薄れている、今の状態で妊娠して子供が出来たら、もう、夫への僅かな愛情も子供へ行き無くなってしまうと悩んでいた。
子供への沢山の愛情が少しでも、夫に向かう事があればいいなっと願っていたら、上手くいってたかもしれない…でも、無くなるとしか思えなかった。
「…あなた…」
「どうした?奈緒美。」
「…ううん、何でもない。」
こんな悩み事、夫に言える訳がない、言ったらその瞬間に夫婦では無くなってしまう。
それでなくても、私は、間違いを犯している、妊娠してないのに、妊娠したと、たまに夢に見る。
「お前は、何て勘違いをしたんだー。」
と、怒鳴られる私…そこでは目が覚めずに、暗闇の中独りぼっちにされてうずくまり、涙を流すのだ。
そして、最近は誠也君が現れる、後ろから私を抱き締めそこで目を覚ます。
ドキッとして起きてしまうのだ、本当はその続きが見たかった。
悲しい夢が、段々と嬉しい夢に代わり、始めの悲しいシーンが無くなって、いつの間にか誠也君とのシーンが長くなった。
目を覚ますと、嬉しさ半分と自分自身に呆れてしまうのが半分だった。
「私たら…何て夢見てるのかしら。」と。
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