中々切り出せない…貴方に会いたいと、勇気が出ない…会いに行きたいと、言えないで、只の電話友達で終わりそう。








何度目かの電話で。






「奈緒美さん…」






「ん!?忙しかった?電話切る。」






「いや、違います、そろそろ名前で呼んで下さいよ。」






「あー、誠也…君だよね。」






「はい、誠也です。」






「そう言えば、そっちは始めから名前で呼んでたわね。」






「そうですよ…また、なんかムカつきますか?」






「え、最近はムカつく何て言ってないでしょー、もう。」






「そうですね、でも、僕がムカついてます…」






「え!?電話しすぎかな?」






「違いますよー、奈緒美さんが中々、マーボー作りに来てくれないから。」






「……じゃあー行こうかな?何時にしよっか?」






会う約束をしてしまった…電話で夫がいることを言ったし、ちゃんと結婚指輪もしてスーパーに行ってた。




まさか、独身だとは思ってないはず…じゃあ、人妻の私を家に呼ぶ理由って…


只、ご飯が食べたいから?






それとも、都合よく扱えるって思っているのかな?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る