更衣室。






「あー疲れた。」






つい思ってる事を声に出してしまった。




そんな私を置いて咲さんは帰っていった、


軽い会釈とともに。






夕方になり、夕勤のアルバイトが出勤し私は更衣室に居た。




勿論帰る支度をし家に向かうのだ…でも今日は疲れてしまって休憩用の椅子に座っていた。






一緒に上がった咲さんは早々に帰ってしまって私は一人で缶コーヒーを飲んでいる。






飲み終わったら帰ろう…とぼんやりしていると誰かが入ってきた。






「あ、お疲れ様です。」




直木くんだった、レジの時に見せてくれたあの笑顔で私に話掛けてくれた。




「うん、お疲れ様…今日忙しかったね。」






「いやー祭日は一人一人のカゴ量が半端無いからー。」




直木くんは私の前を通りすぎ、ロッカーから携帯電話を取り出した。

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