ABC殺人事件 (紹介文)
物語の舞台サセックス州ベックスヒルとデボン州チャーストンはアガサ・クリスティーには馴染みのある場所である。
彼女の娘ロザリンドが入学した寄宿学校があった。
1930年代のイギリスは、社会階級を照らし合わせるように1等から3等まであって、予算にあわせて鉄道を利用できた。
ABC殺人事件
ポワロは友人ヘイスティングス大尉の帰国をむかえると、「また何かおこるぞ
2人で解決するんだ」と言う。
匿名の手紙を読んでいたからだ。
送り主は殺人を目論んでいるらしい。
「平凡な事件ではいけない。
繊細で趣向をこらしたものでないとね」
問題のポワロ宛の手紙には「ABC」と署名があり、「今月21日、アンドーバーに警戒されたし」とあった。
しかし、スコットランドヤードのジャップ主任警部は暇人の悪ふざけだと取り合わない。
それでもアンドーバーに問い合わせると、21日の晩、タバコ屋をいとなむ老婆が何者かに撲殺されたのだった。
犠牲者はA.Aの頭文字をもつアリス・アッシャーだった。
酒に溺れたアリスの夫が第1容疑者だった。
ポワロはアリスの姪から「悪いのはあのドイツ人の夫なんです。叔母さまに酷いことばかりいってました。
喉を掻っ切ってやるなんてことまで、罵詈雑言をあびせられて」と説明されるが、ポワロは、アリスは後頭部を殴られていた。夫に脅されていたなら、背中を向けずに向き合っていたはずた。
犯行の手口も細心で、呑んだくれにできる所業ではない。
現場に指紋も残してないし、店の金も盗んでいないと無実だと推測した。
ポワロはそこで、「ABC鉄道案内」の時刻表を見つけていた。
「次はベックスヒルに警戒されたし、日付は今月の25日だ
ABC」
ポワロはB・Bの頭文字で始まる犠牲者を予想し、サセックス警察は警戒態勢に入るが、そのかいなくウェイトレスのベティ・バーナードが、自分のベルトで首を締められ、遺体として浜辺で発見されたのだった。
遺体の傍にはABC鉄道案内が置かれてあった。
ベティの両親は取り乱していたが、ベティの姉は「妹は自分の恋人以外に目もくれないようなタイプじゃなかった」とベティの恋人が、他の男と妹が会うのに腹をたてて事件に関わったと確信していたがポワロはその考えを否定した。
そして、第3の手紙が届く。
「デボン州のチャーストンに警戒されたし
ABC」
しかし、宛先がポワロの住むホワイトヘイブン館ではなく、ホワイトホース館になっていた。
ヘイスティングスと共に列車でデボン州にいくと、富豪のカーマイケル・クラークが惨殺され、執事が屋敷で発見した後だった。犠牲者の弟は、不治の病である癌に冒された妻に心を痛めていたとジャップ警部に話していた。犠牲者の妻は秘書の女性が見慣れぬ男とあっていた事を証言し、ポワロが秘書を問いつめると彼女はストッキングのセールスマン、アレキサンダー・ボナパルト・カストだった。
ポワロは3つの事件にストッキングが関わっていた事に気づく。
しかし、その手がかりを追求する暇もなく、新たな殺人が予告される。
今度の事件はドンカスターだった。
不可解な事件が巻き起す連続殺人事件は、いまやイギリス中に知れ渡っている。警察は残忍な犯人を捕まえるのに、躍起である。
ポワロは果たして犯人の正体を暴くことができるのだろうか。
この物語の先には、男たちの逆転人生を見ることができる。
あなたは人生の奥深さを知るでしょう。
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