I'll invite you. (ミステリーの案内)アガサ・クリスティーについて
なかoよしo
ナイルに死す (紹介文)
アガサ・クリスティについて
1890年9月15日、三人兄弟の末っ子としてイングランド南西部トーキイで誕生。
ガストン・ルルーの「黄色い部屋」に影響を受けて、1916年に処女作「スタイルズ荘の怪事件」を3週間で執筆する。
その後、母の他界というショックから謎の失踪事件を起こしたりしながらも、70に及ぶ長編と、180に近い短編。19の戯曲を残した。
ポワロやミス・マープル。
トミーとタペンスなど多くの名探偵を生み出し、ギネスブックに「史上最高のミステリー作家」と認定されている。
1910年にエジプトに訪れてから、アガサ・クリスティーは生涯、その文化と歴史に魅了される。
当時のエジプトは植民地時代の空気が色濃く残っており、一流ホテルはイギリス風にアレンジされてあった。
アガサ・クリスティー原作
「ナイルに死す」
の舞台であり、その時代は1936年。
金融恐慌による経済不況が物語の背景にある。
イギリスの階級社会は、第一次世界大戦で曖昧になったものの、裕福な上流階級と労働階級のなかで広がっていた。
そんな中、エルキュール・ポワロは第一次世界大戦でイギリスに亡命するまで、ベルギー警察官で輝かしい経歴を築きあげていた。
しかし、他人と打ち解けず、紳士的で控えめな態度をとるため、親友は少ないのだが、ナイル川の船旅でレイス大佐に再開する。
「ナイルに死す」
あらすじ。
ジャクリーンの恋人サイモンが職場を解雇された事から物語がはじまる。
ジャクリーンは裕福な出自であるが、時代と共に家は没落していったのだが、それでも昔から付き合っている友達がいる。
ロンドンの澱んだ空気から離れた田園地帯にリネット・リッジウェイの屋敷があった。
彼女は官能的な女相続人で莫大な遺産を手に、無気力で怠惰に暮らしている。
ジャクリーンはサイモンを屋敷の管理人に推薦した。
それが運命をかえる決定的な瞬間になった。
数週間後、サイモンはジャクリーンと別れてリネットと結婚し、失業者から大富豪に転身し、ジャクリーンは奈落の底にたたきつけられ、つめたく歪んだ復讐の鬼へと変貌していった。
エジプトで休暇を過ごしていたポワロは新婚の二人とおなじホテルに滞在していた。
リネットは、ポワロに、新郎にふられた元恋人がカイロまでつけてくる。
助けをこうが、「危害を加えてないし、脅迫もしていない。あなたはすべてを手にいれたが、彼女はすべてを失った」という理由で聞きいれなかった。
リネットは「私の周りは敵ばかり」というが事実、乗船客の中に「初対面なのに、こんなに憎いなんてね」と彼女の富と美貌を妬むものもいた。
船をおりて、エジプトの遺跡を観光していたリネットの頭上に、大きな石がおりてきたが怪我がない事から、事故とかたづけられた。
その夜、ラウンジで乗船客がカードゲームをしてるとジャクリーンが現れた。
彼女が来た事で、リネットは気分を害して席をたち、乗船客も白けて帰ってしまう。
その時、のこったサイモンとジャクリーンは口論し、怒りを抑えられなくなったジャクリーンは遂にサイモンの足を撃った。
サイモンは長椅子に倒れこむように座り、興奮状態のジャクリーンは船室に連れていかれた。
その翌朝、ポワロが身支度しているところにリネットの死亡が告げられる。
頭をうたれて彼女は病室に横たわっていた。
リネットの死によってポワロの休暇はうちきられる。
彼はようやく覚悟をきめ、殺人事件の捜査にかかわるのであった。
この物語の先にあなたは愛の深さを知る事でしょう。
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