辺境の村①
「おーい、あんちゃんついたぞー、ここが国境の村サスエルだ」
「ん・・・ふぁー、ありがとうございます・・・よしっ」
蒼星は、長時間の悪路と固い馬車の荷台のおかげでバキバキになった広背筋をグッと伸ばすと、勢いよく飛び降りて辺りを見回した。
「うわー・・・田舎」
辺り見回す限り森、森、森、本当森過ぎて泉とか星とか進一とかtakaとか頭に浮かんでは消え・・・本作品はフィクションです、実在の人物や団体などとは一切関係ありません。
「はぁ、それにしても遠かった」
蒼星はトボトボと村に向かって歩きながら、魔人に会ってから今日までの道のりを思い返していた、アイビスから許可を得たあと直ぐに旅の支度を始めたは良いが、何せこの世界でディケー以外の場所に行くのは初めてで、全くと言っていいほど勝手が分からなかった。
この国での旅行ってどのくらいの費用が掛かるのか? 移動は新幹線? タクシー? それともドラゴンとか魔法の箒? 宿泊費は一泊どのくらいなのか、ディケーと比べて物価はどの程普違うのかなど、分からない事が山積みで、それはもう小学生の修学旅行よりひどい有様だった、バナナはおやつに含まれますか?。
そんな蒼星を見かねて、リゲルが半分キレながら、あれやこれやお母さんの様に指導してくれなければ、蒼星は未だにディケーの町を出られてなかったかもしれない。
それにいざ目的地を定め出発したは良いものの、やっぱりこの世界にドラゴンなんて便利ツールは存在するはずもなく、ひたすらボロボロの荷馬車に乗って、積荷同様の扱いを耐える事4日間で、ようやくこの国境に面した村サスエルに到達する事が出来た。
本当なんでもっとこう、転生した時には既に俺TSUEEEなステータスの勇者だったり、巨乳の女神とかにモテモテだったり、盾の勇者とか言われて蔑まれたり・・・それは違うか。
他所様の作品をバッキバキにいじっていくスタイルの蒼星の腐れ脳を後目に、先ほどまで遠くに見えていた村が徐々に近いづいて来た。
「ここが、サスエル・・・」
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