【番外編2−2】「男は妊娠中の妻に何もできない」と悩む前に、●●を聞くグッズをプレゼントしよう

お腹も出てきて体調の変化も愛理の一方で、何の変化もなく焦る努。「自分は父親になれるだろうか」という不安は膨らみ、育児本やWEB記事に一喜一憂する日々を送っている。


そんな努は、マタニティーグッズを見にきた。しかし、大量のグッズを前に選ぶことができずにいる。そんな努を見て、ともりーなが夢ワープしてきた。



ともりーな「努くーん。起きて〜」


努「・・・え?」


ともりーな「露骨に不審そうな反応しないでよ(*´罒`*)ともりーなって言うの、私。妖精だよ٩(ˊᗜˋ*)و」


努「それじゃー僕はこの辺りで」


ともりーな「なんで逃げるのよ( ˃ ⌑︎ ˂ )愛理ちゃんへのプレゼントを探してたんでしょ?一緒に探そう〜」


努「愛理の知り合いなんですか?」


ともりーな「その辺りはややこしいから、カット(*´罒`*)愛理ちゃんが何欲しいか知りたくない?普段愛理ちゃんが何してるか見てみたらヒントになるかもよ」


努「あ、知りたいですね!見せてください」


ともりーな「いいよ〜・・・はい!愛理ちゃんのこと見える?」


努「おぉ、すごい!愛理は・・・めっちゃスマホで調べてますね」



ともりーなの力で愛理の普段の行動が見えるようになった努。そこでは愛理は必死に「つわり いつまで」と一度おさまったつわりがまたきたことの不安や、「妊婦 チーズ」と調べて食べられるものとそうでないものを見極めようとしていた。


しかし、ネットにある情報は不確かなものが多い。不確かなだけでなく、不安を煽って商品を買わせようとするものもある。その中で愛理は不安に飲み込まれそうになったのだ。



努「そうか、愛理は不安なんだ。ネットでも「個人的なブログばっかりヒットしてきちゃうよ〜」って嘆いていたな」


ともりーな「妊娠って初めてのことばかりだから不安よね」


努「最近も胎動が始まったんですけど、「胎動を感じるときは安心するしうれしいんだけど、感じないときは赤ちゃん大丈夫なのかな」って不安そうにしていました」


ともりーな「お医者さんがお家にいつもいてくれたらいいんだけどね〜」


努「あぁ、医学部に行ってればよかった・・・」


ともりーな「医学部に行ってたら就職活動で愛理ちゃんに会ってなかったでしょ(*´罒`*)あ、これどう?「赤ちゃんの心音をお家で聞けます」って書いてあるよ」


努「え、すごい!こんなのあるんですね。エンジェルボイス、か。これ一択でしょ。愛理の不安を少しでも安心に変えられたらうれしいです」


ともりーな「いいもの見つかってよかったね〜。ともりーなのおかげ⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝?って、努くんどこ行った?」



努はいつの間にか目を覚ましてレジにエンジェルボイスを持って行っていた。急いで愛理に渡したいのだろう。



ともりーな「ちょっと〜私のこと忘れてる!いつの間に夢ワープから抜け出したのよ・・・まだまだ修行が足りないのかしら・・・」



家に帰ると努は早速愛理にエンジェルボイス渡した。



愛理「え、赤ちゃんの心音聴けるんだ!うれしー!」


努「いまやってみる?」


愛理「うん、やってみる!あ、でもお腹みられるの恥ずかしいからあっち向いて(笑)」


努「あぁ、ここでも父親は育児疎外を・・・」


愛理「いちいち大げさね(笑)ちゃんと聞かせてあげるからちょっと待ってね」



愛理はエンジェルボイスを取り出し、ジェルをお腹に塗って聴音機に似た機器をお腹に当てた。すると産婦人科で初めて聞いた赤ちゃんの心音と近い音が聞こえてきた。



愛理「努!聞こえたよー!よかったー。ちゃんと生きてるんだ。赤ちゃんは寝ている時間が多いから、日によっては胎動を感じられなくて不安だったのよ」


努「どれどれ。お!生きてるね!生命の息吹を感じる」


愛理「赤ちゃんの心音って言ってよ(笑)。買ってきてくれてありがとね。努がこんなに考えてくれたのがうれしかったし、心音が聞こえて安心したわ」


努「愛理はたくさんネットで調べてたよね。不安そうにしてたから安心させたいなーと思ってね」


愛理「あれ?私、努の前ではあんまり調べないようにしてたけど、よく知ってるわね」


努「あー実は夢で妖精が不安そうな愛理を見せてくれたんだよね(笑)。一応名前もあったんだよ。えーと、なんだっけかな」


愛理「ともりーな?」


努「え、愛理のとこにも出てきてたの?」


愛理「ううん、そんな気がしただけ〜(ともりーな、さんきゅ〜♪)」


努「それに、愛理がよくお腹さすりながら「元気してるー?」ってうれしそうに話してるの見るの好きでね。子どもを産むっていう選択をしてよかったなってようやく思えたよ」


愛理「結婚する前もした後も「子どもは慎重に考えたい。二人でいられればそれでいいんだよ」ってずっと言ってたもんね」


努は結婚することも子どを産むことも恐れていたのだ。愛理と一緒にいることは願いながらも「結婚して妻と夫という関係になる。子どもが生まれれば母親と父親という関係になる。二人の関係が変わったときに、これまでの二人でいられるかが不安で仕方ない」。常にこう話していた。

そんな努も母親になりつつある愛理のうれしそうな表情を見て、「自分の選択は間違っていなかったのだ」と思えるようになっていた。


愛理「妻になっても、母親になっても私は私よ。だって努に「ねぇ、お母さん」とか呼ばれても絶対に返事しないから(笑)。私はずっと愛理だり、私と努の関係は残り続けるよ」


努「いいこと言うわ〜。ありがとう。これからも関係性をたくさんつくっていこうね」


努くん、愛理ちゃんが喜んでくれてよかったね〜!妊婦さんになった奥さんは不安がいっぱい。お医者さんにはすぐに何回も行けるわけじゃないし、ネットの情報は不安だからね。そんな時にエンジェルボイスみたいな、赤ちゃんの心音が聞けて安心できるグッズはうれしいわね٩(ˊᗜˋ*)و


これは旦那さん、奥さんを喜ばせるチャンスよ!奥さんの方が情報を持っていることが多いから、先回りしなきゃね。奥さんが自分で買ってきても安心は得られるけど、旦那さんが買ってきてくれることで「この人は私のことを見守ってくれている」というもう一つの安心を感じられるのよね(*´꒳`*)


妊婦さんが家にいる世の男性の皆さま!エンジェルボイスをプレゼントして、奥さんに二つの安心を与えてあげて〜٩(ˊᗜˋ*)و


【明日の予告】

さて、明日でいよいよこの小説も完結です!といっても、もうネタ切れなんだけどね(*´罒`*)なので、明日は作者の二人に話させちゃおうかしら♪

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