第三話・水加減する

俺はハードボイルド自炊マスター。


働かざる者食うべからず、いな、食わざるもの働くべからずだ。

先人は言った「腹が減ってはいくさはできぬ」と。


米を研ぎ終えたら米を鍋に入れ、水を計量カップで量り鍋に入れる。

米と同量の水を入れると言われるが、これは米1合に対して水1合という意味だ。

1合は、おおよそ180mlで、米1合の重さはおおよそ160gなので入れるべき水の量は、米1gに対して180÷160=1.125mlだ

温度変化による水の体積変化は誤差として許容できる範囲なので、ここは重さではなく体積測定で充分だ。

今夜は米2合320gを炊くので、入れるべき水の量は320×1.125=360mlだ。

当たり前だが、計算の結果は2合に等しくなる。

つまり米160gに対して水180mlと覚えておけばいい。

米の量が中途半端なら、係数1.125を使え。


水加減は米を収穫してからどれくらいの時間がたったのか、水温はどれくらいかなどで微調整しなければならない。


などと思うな。

自炊の基本中の基本、それはプロのマネをしないことだ。

そんな微妙な水加減を極めるのに何年かかると思うんだ。

自惚うぬぼれるな。


正確に水加減ができたら、夏なら30分、冬なら1時間待って次のプロセスだ。


to be continued

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る