戦い

「君は、なんでそこまでして戦うの?」


少女はそう問う。

そんなの決まっている、この星を、この世界を守るためだろう。

少女はそんなことも分からないのだろうか。

ならば教えてやろう、この少女に『私たちがなぜ戦うのか』を。




「そう、あなたもその程度なのね」


少女は嘲笑うようにそう吐き捨て剣を私の胸に刺す。

報われない。

私はただ…


「おい、またかイルア」

「仕方ないじゃない、腹立つのよこいつら。

自分達が世界を汚してるくせに世界を救うだなんだって。

ほんっと、ぶっ殺す勇者側の気持ちにもなって欲しいわよ」

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