第102話 りゅうのかなしみ

 むかしむかし、あるところに一匹のりゅうがいました。

 そのりゅうはこどくで、いつもひとりぼっちでした。

 だけど、りゅうは友だちをつくりたいと思っていました。


 ある日、りゅうは人間のまちに行くことを決め、つばさを広げました。

 そして、人間のまちに来たりゅうは、さっそく人間たちに声をかけようとしました。


 しかし、怖がられてばかりで、りゅうは友だちができませんでした。

 りゅうはかなしくて、ずっと泣きつづけました。


 それからりゅうは、ひっこしをくりかえしました。

 何度も何度も……


 友だちができる日を、夢みて……

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