第6話:可愛い・キレイ
「ヤマドーって、もしかして、ジゴロって呼ばれたことはないかニャン?」
「ジゴロって……。今時の若者が知っているとは思えないんですけど……。まあ、デザインしたのがカロッシェ・
カロッシェ・
しかしながら、カロッシェ・
それはともかくとして、ジゴロ呼ばわりされるのは納得いかない
決して、彼女とねんごろな仲になろうとしたわけではない。いくらゲームを元にした世界に降り立った
「も、も、もう少し、頭を撫でてくれていてくれても良かったのじゃぞ?」
「い、いえ……。アズキさんも見ていることですから、それはまた別の機会に?」
「そ、そうなのか? じゃ、じゃあ……。2人っきりになれる時間を作らねばならぬということじゃな!?」
いくつになっても『女の子』として扱ってほしい女性もいる。もちろん、美しく麗しい『
ここで注意せねばならぬことは、女性側、そうルナ=マフィーエ側に少なからずも好意が
そして、
「えっと……。出来るなら、今日が西暦何年何月何日で、世の中はどうなっているのかを聞かせてほしいのですが……」
「なんじゃ、そんなことすら忘れてしまったのかえ? よっぽど強く頭を打ち付けたようじゃな?」
ルナ=マフィーエが眼を丸くして、驚きの表情をその顔に浮かべている。
というわけで、眼の前の女性2人に、今、世の中はどうなっているのかを聞く。
「今は西暦1429年4月22日。場所はシノンの街の外れにある一軒家じゃな。ヤマミチは貴族風の男たちに散々に蹴られたと言っておったが、まさにその貴族たちが一同に会して、あることをしでかそうと企んでいるようじゃ」
「でも、あちきが仕入れた情報だと、とてもじゃないけれど、成功しなさそうなのニャン。齢17の小娘にオレルアンを奪還するための指揮を執らせようとしているニャン。あちきが貴族の一員ならば、そんなことは絶対にさせないニャン」
(なるほど……。今日はオレルアン争奪戦が
そして、自分はこの家の茅葺きの屋根を突き破り、その現場に文字通り飛び込んでしまったのだ。
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