うーん。設定は面白いんだけど、読んでいて面白くなかった。
原因の一つとして、前世で３０年以上生きてきた知識が、ここまでほとんど役に立っていません。その設定を忘れてしまうレベル。
むしろ３０年以上＋α生きているのに、ヨハンが人の事を信じすぎている。一度は自殺までした人生で、それなりに嫌な人間関係があったであろうにも関わらず、心が純粋すぎる。
エリゼに恋をして変わった――そう考えられるかもしれないけれど、そこまでエリゼという女性が魅力的には……、ヨハンの人生のマイナスを全て払拭するほど聖人的な女性には思えない。

やっぱり全然、ヨハンが人を簡単に信用する理由がわからない。
両親はエリゼを諦めろと助言しているにも関わらず、です。

『前世の記憶を持つ』という設定が足を引っ張っているとでも言うのでしょうか。まだ年若い、人を純粋に信じられる青年、くらいの設定じゃないとここまでの展開は違和感が凄いです。