第10話 あたしの願い
「何このスチル!!!」
んっ?あたしは揺すぶられ目を開ける。
「えっ?ここ…ももちゃんの部屋?」
「寝ぼけてるの?っというかものの30分でシークレットルートクリアしたの?こんなスチル見たことないんだけど…ネタバレサイトにも載ってなかったし」
ももちゃんは興奮気味に捲し立てる。
「エリザベスが国外追放されてない!しかも王子と隣り合ってるし、誰か分かんないキャラいっぱい居るし…」
画面には流星を見に集まった人たちが映っていた。
「特にこの服パツパツしてる人とかツインテールの子とか誰?」
「渋谷さんと脳筋メイドだよ」
流星を思い思いに眺めているスチルは本当に皆幸せそうだった。あたしの願いは叶ったみたい。
「乙女ゲームってリアルなんだね。体感型?」
「本当に寝ぼけてるの?」
「えっ?…夢おちだったのかな?」
二人が会話している間
エンドロールストーリーが流れた
その後この国では貴族であろうと自由恋愛が推奨されるようになり、その代わり愛人や重婚を善しとしない風土に変わっていった。
爵位などの身分での上下は薄れていき、才の有るものが優遇される先進的な国家になった。これは一人の少女が決闘で勝ち取った皆の幸せであることを知るものは居ないのであった。
~fin
正統派ヒロインなんかなりたくない‼️ あいさ @aisaaisa
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