第10話 古代宇宙飛行士説

 ゼカリア・シッチンは、太陽系に10番目の「ニビル」と呼ばれる惑星が存在するとシュメールの粘土板を解析して、結論にいたった。

 

惑星ニビルの公転周期は約3600年で、知的生命体「アヌンナキ」は、高度な文明を構築していたが、地球に接近したときに地球に飛来した。

そして、人類を遺伝子操作で、猿人から創生したと。


宇宙には知的生命体が存在する確率は高いが、知的生命体同士が遭遇する確率は

ゼロに近い。セカリア・シッチンによれば、地球人類とアヌンナキは遭遇したのではなく、アヌンナキが自分たちに似せて作り出した生命体が地球人類なのであると。


聖書の創世記にある、「神は自分たちに似せて人を創った」という記述は、実際に行われたことなのだというのだ。


 古代人は第10番惑星の存在を知っていたと、ニューヨーク在住の言語学者、ゼカリア.・シッチンは主張した。

彼は、ロシア生まれのユダヤ人で、ロンドン大学で経済を研究しつつ神話学や言語学を修めた。のちに、イスラエルでジャーナリストとして活躍するかたわら、

シュメール語などの古代言語の取得につとめ、20年を経てシュメール語を自由自在によみこなせるようになったという。

(現在、世界でシュメール語を読みこなせるひとは、200人と言われる)。



シッチンはシュメールの古文書を次々に解読して驚くべき結論に達した。

それは、6000年前の古代シュメール人が、現代天文学に匹敵する知識を有し、第10番惑星の存在を知っていた──現代天文学を凌ぐ知識を有していたということであった。


 シュメール文明は世界最古の文明として知られる。今から約6000年前、チグリスユーフラティッス川の中下流域に、南メソポタミア(現在のイラク)で勃興した文明で、この人類最初の文明は極めて特異な文明だったという。現代の文明や文化の根幹をなす概念や制度は、すべて、シュメール文明において形成されたという。


シュメール文明は先行する文明が存在しないにもかかわらず、初めからすべてを

持っていた。シュメール文明が突如、なんの前触れもなく花開いたと表現されるのは、このことによると。


文字、文学、音楽、美術、化学、医学、宗教、哲学、数学、天文学、都市計画、

商業、貿易、造船技術、測量技術、農業技術、冶金技術、学校制度、議会制度、

司法制度──これらの機会が、シュメール文明において存在し、後世にうけつがれたと言われる。

現代の文明と文化を構成する要素の全てが、シュメール文明に端を発していると言われるのだ。

 

シュメール人の天文学は天球、天頂、黄道などの概念を創出、星星を結んで星座を決定し名前を与えた。現在の占星術が用いている12星座も、この時代にシュメールにおいて考案されたものである。シュメール人は天王星と海王星の存在を知っているだけでなく、それぞれの特徴について正確な知識を持っていた。古文書に、「ガガ」という名前で冥王星が登場しており、少なくとも太陽系の惑星については現代天文学に匹敵する知識を有していた。


シュメールの太陽系の図には、火星と木星との間に大きな惑星が存在しており、

この惑星が「ニビル」であるという。

ニビルの公転周期は約3600年、非常に細長い楕円形で、近日点は火星と木星との間に、遠日点は外宇宙の遥か彼方にある。

太陽系を横切るように公転しているために、シュメール語で、ニビル(交差する星)という名が与えられた。


ニビルこそ、太陽系の第十惑星だと。


アンシャル(土星)に近づいて、軽く衝突した放浪の天体ニビルは、太陽の引力に捉えられて太陽系の惑星となった。

土星とニビルの衝突により、ガガは太陽系の外苑へ弾き飛ばされたが、かろうじて太陽系にとどまり、現在の冥王星になったという。


注意: シュメール文明は太陽と月も惑星として計算したので、そのため、太陽系の惑星は12とされた。12が天界の奇数とされ、占星術の12宮や1年の12ヶ月はこの展開の奇数に由来するという。

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