セッション5 ハンドアウト


〈〈〈〈〈〈〈〈 導入 〉〉〉〉〉〉〉〉


【世界樹の枝】を手に入れた君達は、ワープゲートを通過してドワーフの地下王国へと到達した。

王国出身者であるゴルンのとりなしもあり、【竜の護る海】を超えるための船を建造する事になる。


しかし、船の建造についてドワーフ達で意見が割れてしまう。


片方は現族長派。

彼らは現在いるドワーフ達の技術で船の建造をしようと考える者たち。

名前の通り族長を中心人物としている。


他方は復古派。

石化している上古のドワーフ王を復活させ、その技術から船の建造をしようとする者たち。

中心人物は長老である魔法使いのオババ様だが、当人は政治には積極的には関わらない。

反族長派や、上古ドワーフ王の縁者、単純に過去の技術を学びたい者等、色々な意見の者たちの連合だ。


両派閥がお互いに意見調整をする中、事件は起きた。


ある朝、君達はゴルンが自室で倒れているのを発見する。

後頭部を斧で一撃。即死だった。

室内を調べたところ、ゴルンが保管していた【ドワーフ王の斧】及び、【ゴルゴーンの瞳(石化)】が無くなっていた。


急ぎ、ドワーフの魔法使いによってゴルンを復活させたが、背後からの不意打ちのため犯人を見てはいない。

ゴルンは復活後のリハビリのためしばらくの間ベッド生活を余儀なくさせられる。


ドワーフの両派閥はお互いに相手方の犯行と考え一触即発の状態。

未だ石化しているドワーフ王の身体を巡っての争いが始まるのも、時間の問題だ。


この状態で、どちらかの関係者が犯人探しをする事は不可能であろう。

そこで、両派閥の代表者が君達に依頼する。


「どうか、犯人を見つけて【ドワーフ王の斧】を取り返し、この混乱を収めて欲しい」


【竜の護る海】を渡る船を作るため。

そして、仲間の敵をとるため、君達はこの殺人事件を捜査する事とした。



〈〈〈〈〈〈〈〈 事前情報 〉〉〉〉〉〉〉〉


○ゴルンの部屋を捜索した結果、以下の事が分かっている

  ・失われたのは【ドワーフ王の斧(石化)】、【ゴルゴーンの瞳(石化)】の2点

  ・【ゴルゴーンの瞳】は、【レジェンダリ・ゴルゴーン】による【石化】を解除するために必須の特殊素材

  ・ゴルンの傷は後頭部を斧で一撃。ゴルンの【生命力】からしても、かなりの凄腕が犯人

    ・殺害可能な実力を持つのは以下の7人

      アザン:族長、実力最強

      ブルザ:族長派、族長の息子、船大工

      カーセル:族長派、ゴルンのいとこ


      デイル:復古派筆頭、ゴルンの父。石化したドワーフ王の子孫

      エング:復古派、船大工、ブルザのライバル(だが一歩劣る)、オババのひ孫、魔法もある程度使える

      フーバ:復古派、反族長派


      オババ:長老にして魔法使い。斧では無理だが、魔法を使えばいける。一応中立、やや族長派。

          ドワーフ王の復活をあまり歓迎していない

          ドワーフ地下王国内に魔法使いは数少なく、オババの縁者だけが魔法を使える

          【ドワーフ王の斧】の石化解除もオババがやる予定

    容疑者は全員ゴルンの顔見知りで、近づく事は容易


○事件発生直後にドワーフ地下王国の出入り口は閉ざされ、人の行き来は無い

  ・現在地下王国内にいる異邦人は君達だけである

  ・容疑者のアリバイは未聴取


○お互いが主張する相手方の動機

  ・族長派「ドワーフ王を復活させてしまえば、なし崩し的に主導権を握れると思っておるのだろう」

  ・復古派「復活のための素材(【ゴルゴーンの瞳】)を独占したいのだろう」


  ・オババ「詳しく説明する事があってのう……」



 捜査を開始しようとする君達にオババは何か話したい事があるようだ……

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