第2話 開始を待ってみよう

 会場に到着してからは、腹ごしらえを済ませ、入り口へと向かう。

 建物2階にある入り口へは、階段かエスカレーター、そして使う人間は限られたであろうが、エレベーターを用いて、向かったのだ。


 と、そこでも私は驚愕した。


「 列 が 出 来 る く ら い に 人 が い る の か 」と。


 正直、見くびっていた。

 文フリの参加者――私の話では“一般参加者”に限られるが――を。


 ざっと見ても既に100人近くはいたし、私の後ろに並ぶ人々を合わせると、200人はいた。

 ここまでの規模になるのか、そう私は戦慄した。


 私は、私達は午前11時まで待った。


 そして、運命の午前11時。

 突如として、快哉を叫ぶ者達がいた。


 同時に、入場口が開かれ、文フリ東京が本当に始まったのである。

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