試験
ハンガーの中央に2機の新型が置かれた。 パッと見はSF色の強いエアバイクとも言える、 「貴方は青い方の一号機でデータを収集させて貰うわ、あ。そうだわ貴方に教育しておく専属乗員の紹介はまだわね。立夏」
そう言うとドア越しから「失礼します」と声がしてドアが開いた、
「林立夏です」
「彼が貴方の教育担当をして貰う未川会遭」 「未川会遭だ宜しく」
「早速で悪いけど二人には21式可変浮上自走砲のテストをさせて貰う、ただし」
開発主任の林は未川にこう警告をした、
「ガンランサーと同じ感覚でやったら貴方、死ぬよ」
「冗談、簡単に死ねるか」
「そう威勢はいいのね」
二人がそれぞれの機に乗るとバイクに乗る姿勢からハッチが閉じてバンパーが閉じて体を固定され発進準備が可能に成った、 未川の青と黄色の1号機。 立夏の白と紫の2号機が発進をした。 左右前後のノズルから熱を帯びた空気が吹き出して機体が浮上した、 林開発主任が館内放送のスピーカーを使い指示を出した。
「ホバーフォームからランディングフォームへ変形へやり方は1号機はガンランサーの操作感覚で行え様に成ってる」
レバーの根元近くのスイッチを操作するとエアバイクの一部が変形してタイヤが出た、「そのまま加速」
2機は発進を開始した、21式の走り方はタイヤが回るのでは無くバーニアの推力を利用したものだ。 立夏の2号機が少々先行している、 未川の1号機は慣れない機体に振り回されてる、 モニター越しで林開発主任達がその様子を見ていた。 研究員の一人が2号機の立夏を称える様に言った。
「流石林開発主任の義理の御子さんですね」 「余り誉められたものでわ無いよ」
緩い下り坂と上り坂に多少スピードに変化はあったが大きな変化は無かった、 外へ出た瞬間。未川は指示を無視してランディングフォームからホバーフォームに変形した、 『RZ-446.これはレースでは無い無許可の変形は...』
通信機越しの警告も未川会遭は聞き取れ難くなった。 三輪のタイヤが格納されると同時に浮上して更に加速し始めた。
「ぐっ...何だ、これは!」
繊細な操作が必要な上な過敏過ぎる。 障害物の多い屋外では制御が出来ず。 木に衝突しそうに成ったが、突然人形に変形した、 だがそれでも減速出来ず木々にぶつかり木の葉が舞い未川会遭は気絶をした、 21式の試験の様子をドローン越しで見ていた林開発主任は次の指示を出した。
「煙幕噴射!回収班急いで2号機帰還を」
観測ドローンから煙が噴射した、 その日の夜、 軽めの打撲で済んだ未川は悪態を付いていた。
「何だ!アレ!実践で使えるのか!」
ソレに対し林開発主任はこう反論した、
「だから言ったでしょうガンランサーと同じ感覚でやったら貴方は死ぬって」
簡素な椅子に座っている未川とは反対側のテーブル越しに居る林開発主任はコップに少しコーヒーを飲んでテーブルの上に置いた、 「今はマニュアル制御だけどAIに寄るアシストが有れば操縦の難易度も下がるわよ、只今はAIが無いから難易度が高いままなの」 「つまりソレはAIが完成するまであのままにしろって事だろ?」
「その通りよ」
「全く」
それから数週間、
『21式可変浮上自走砲』
の試験運用のデータ集めと専属乗員の育成を開始した。 あの独特の浮遊感もそうだが特に兵装に関しても特殊だった、 計画では両腕全体が兵装の塊と言う物らしい。 未川はドライイェーガーが武器腕な為、同じモノかと思ったが全然違った。
それは最初のペイント弾を使った模擬試験の時だ、 両腕同時に発砲しようしたが、同時に照準を合わせようとしたが微調整が難しい、立夏は初めてらしく2号機に幾らかペイント弾に被弾した。一方1号機は経験が有ったらしく2号機程被弾して無い。 試験を終えたその日の夜。 支部内の少々狭めの休憩スペースにて、 未川と立夏は互いに飲み物を飲み干して向かい合わせに立ってた、
「...」
「あの、私に何か?」
「あっ、いや林開発主任とどうも似て無い気がして」
「私...義理の親子何です、知ってましたか?離島の人達は皆政府に因って本土や本州に連れ戻される。事を」
「ああ...離島に怪人が出てきたらそれこそ対処出来ないから...後...確か」
ここで未川は記憶された事の幾つかを思い出そうとした、 完全な無人島と成った離島を勝手に諸外国やテロリストに占領されてはソレこそたまったものでは無い為。狭き門と言う慢性的な人手不足を補う為、海上保安庁の巡視船を完全な無人巡視船の開発計画を発動した。(但し人命救助は出来ない)他にも無人戦闘機『プレデター』を参考に開発された無人偵察機『レイヴン』が開発され日本の領海上空を飛行していると、していた。 何故この様な時にこんな事が出来たかと言えば? ソレは『ガラパゴスモデル計画』
と言うあくまでも特定分野に特化した研究が秘密裏にあった、
『ガンランサー』と『21式可変浮上自走砲』もあくまでも怪人と戦う為に開発された。
「インフルエンザは冬に流行ると思いません?」
「え?」
「実は私の住んでた離島でインフルが流行った時に感染して確実に治療出来る為に私だけ本土に移送されたの」
「残った島の人達は?」
「私の両親はあの後インフルに感染してその後...後は貴方も知っての通りだけど」
「...」
数日後。 ガンランサー隊幹部や政府関係者の公開試験が開始された。
『第一フェイズ開始』
スピーカー越しで林開発主任の指示が出た。内容は、 メインシステムを起動してハッチを閉鎖次にバンパーを兼ねた21式の脚部をハッチを沿うよに移動すると、メインジュネレーターが起動して左右前後のノズルから熱を帯びた空気が吹き出して機体が浮上した、
『次第二フェイズへ』
エアバイクの形をした21式可変浮上自走砲が変形した。 浮上用バーニアの間に配された正面からだとL字状の翼が内側に入り込むスライドして残った翼端は浮上用バーニア側面に沿うように合わさり機種部に内蔵された前輪が根元から水平から斜め下に向き次に横から縦に向きを変えた、 次にバンパーを兼ねた21式の脚が後ろに折り畳まれ其所から車輪が出た。
『次に第三フェイズ』
前輪が完全に格納されバンパーを兼ねた21式の脚が真っ直ぐ伸ばされ脚を形成され。浮上用バーニアが後ろにスライドされ後部先端が下に向きコックピット側面のパーツが一番後ろから順に前に開いて、肩側面がロケットランチャー前腕外側が機銃、更に先端のマニピュレーターはガンランサー用の武器はそのまましよう出来ると言う。 機種部を根元から21式の底面に移動して胸部を形成。本体を起こして。
『更に第四、第五フェイズへ』
指示も熱が入る。 21式が軽くジャンプすると、 各部バーニアが吹いて前にスライドする様に降下してキャノピー越しに互いの顔を確認すると着地と同時にホバーフォームに変形した。 四角い通路を抜けてシャッターの向こう側の外へ出ると同時に飛ぶ様に飛んだ。数秒だけ飛んでホバーフォームからロボットフォームに変形すると滑空する様に飛んだ。地面に着地するとランディングフォームに変形して平らな道路まデコボコ道も何のそのな感じで進んだ。
『目的地到着と同時に最終フェイズへ以降、それで本日の試験は終了よ』
目的地到着した直後はロボットフォームに変形したチープに描かれた怪人の的を容赦なく撃つと言うもの。 見事な今コンビネーションと圧倒的火力で見事試験は終了した。 モニター越しで見ていた幹部達はたまらず拍手をした、
数日後。
小田原支部に緊急が入る、
どうやらここにも怪人が出現したとの事、
林開発主任は司令官に21式の実戦運用を提示した、最初は渋っていたが拘って愚図る訳にはいかず。出撃を許可した、
「...」
「怖いか?誰だって最初はそうだ」
「怪人達は何の目的でそんな事を?」
「奴らにとっては『一発逆転』の手段だからだ」
立夏はその言葉に驚きを隠せない、
「何もそんなのに頼らなくても他に」
「バーカ!幾ら努力してもどうにも成らん事があんだよ、何で離島の人達が本土や本州に連れて行かれたのか知らんのか!!もし彼処で怪人が出て来てみろ数秒で皆殺し確定じぁねえかしかも中には怪人のせいで故郷を追われた奴らも居るんだぞ」
支部内放送であるメッセージが流れると同時に二人は直ぐに動いた。
『21式可変浮上自走砲パイロット、未川会遭。林立夏の二名は当機に登場後出撃を繰り返す、、未川会遭。林立夏の二名は21式に登場後出撃を』
専用のハンガーから外へ通じるハッチが開き二機は出撃した、 道路の上を21式が浮かび怪人の居る所まで急行した、
「居た」
未川は短く言って21式はホバーフォームからロボットフォームへ変形した。 互いが武器を向けあい交戦を開始した。 END
ごくありふれた世界の終末期外伝 ガンランサーゼロ @I-Nameless
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