ジッセン
翌日 滝野世羅はガンランサー隊の正隊員用の制服の袖を通した。 この日は初めての作戦会議だ、 作戦本部長とおぼしき人が説明を開始した、
「私達は正義の殺人はしない、正義等この世に無いからだ。今回の任務は、怪人と思われる食い逃げ常習犯の排除だ。貴君等は店の近くで隠れて貰いたい、問題の怪人を見つけしだい直ぐに連絡する、直ちに作戦を開始せよ」 その場に居た隊員達は一斉に
『了解!!』
と敬礼をして、準備を開始した。
翌日のラーメン店、 店は何時もながらに繁盛していたがこの日は少し違った。
新しく入った転院さんは何処か違うかもしれない、
薄茶色のキャスケット帽を目深にかぶった少女が店に来た。 少女は注文をして注文した料理を幾つか口にした直後、椅子から素早く立ち上がり店の出入りに逃げた。
「アレだ!!アレ!!早く連絡を!!」
店員に扮したガンランサー隊員達は通信機に連絡をした、 外に隠れて居た数台のガンランサーは発進した。 滝野世羅の初任務は無事に成功した。
作戦完了後の夜。 同僚の一人がこう呟いた、 「今回の任務で反対車線に飛び出した奴が居たよな」
「ああそうだな、確かあいつ煽り運転に遭って逃れようとして飛び出した直後だったな」 あの時の事。 煽り運転に遭ったガンランサーは反対車線に飛び出してトレーラーと正面衝突にガンランサーはバラバラに成った、この事故のあと。ガンランサーの残骸はそれ自体は機密の塊でもある為、大破直後に専用の信号が送信されて全て回収された。
「それよりは聞いたか?否与呉弐の相方が怪人と交戦中に戦死した事が」
「ローダーはランサーが合ってのモノだからな、今度の否与呉弐の相方は誰に成ると思う?」
冗談めいた返事で、
「滝野世羅じゃないのか?部屋近いし」
「止めとけよ冗談な訳があるまいし」
明後日 昨日のカマキリの怪人でガンランサー隊員が3名戦死した、 新規の隊員が着任するのにまだ時間がいる、 怪人の撃破に貢献した者に多額の報酬が貰えるが戦死する事もある、 それだけリスクが大きすぎたのだ。 この為のメンバー編成が決まった。 三度目の出撃の前。 滝野世羅のガンランサーに牽引されるガンローダーのガンナーは、
「此方g.r-m110。ガンナー待ちです」
「此方b.u-g014準備完了」
「!!!!」
後ろのガンナーの声で誰かが分かった。 否与呉弐が担当するようだ、余計な事は言わず機を走らせた。 現場近くでガンランサーとガンローダーが切り離された、 ガンランサーが人型に変形してガンローダーは一度方向転換した後。後部のケースに格納された大型狙撃銃を取り出した、 現場では両腕が蝙蝠の羽の着物を着た女性の怪人だ、 現場に到着した複数のガンランサーは銃を持って応戦した。 だが蝙蝠女の怪人は空を飛べる利点を生かし簡単には当たらない。 すると蝙蝠女の怪人は急降下を行いガンランサーのライダーの頭を超一撃でもがいた。 ガンランサー隊の数機は低空に居た所を狙ったが、急上昇して回避された。次に急降下攻撃をした時は。 何とガンローダーのガンナーを両足で掴み持ち上げて飛んだ。 掴まれたのは否与呉弐だ、 怪人は人質を盾にすれば攻撃されまいと想ったが。 ガンローダーのガンナーが発射した砲弾は怪人の下半身、 呉弐の上半身を爆散した、 死にかけた怪人に滝野は止めを刺した。 止めを刺された怪人は体が黒い炎で燃やされ炭と成った骨が残った。
数日後。 指令本部から緊急の連絡が来た。 「緊急事態だ!最高クラスの反応を持った怪人が出現した一度出現したら辺りを蹂躙して壊滅している被害が大きく成る前にこの怪人を倒せ!!」
隊員達は出撃した。 怪人から数kmの地点。 無数の弾幕が飛んだ、 作戦内容は怪人の能力から見てガンランサー用の兵装でもガンローダーのモノでも傷つけられないと判断した本部から特殊兵装を運ぶドローンが砲撃地点まで到着するまでの間、囮を引き受けておくとの事。何機かのガンランサーが次々に破壊され遂には滝野世羅のガンランサーも被弾した被弾して専用のライダースーツに破片が刺さったが大事にはならない。 被弾したガンランサーは火花が吹き煙を上げたがまだ走れるものの肝心の可変機構が故障した状態に成ってる、 滝野世羅は最後にある決断をした、
「父さん、母さん、ご免!そして呉弐。この後また会える何て」
滝野のガンランサーは怪人に対し特攻を敢行した。迎撃出来ず特攻を食らった怪人は 体のあちこちから黒い爆発が繰り返し起きた。その怪人が完全な炭に成るのにそう時間がかからなかった。 THE END
ごくありふれた世界の終末期 @I-Nameless
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