君の雨

@hikari-book

第1話

 僕達がまたねを言う時はいつも雨が降っていた。遊園地で遊んだ帰り、駅に着いた途端にさっきまでの快晴が嘘のように雨が降り出した。さすがにあの時はお互い顔を見合わせて苦笑したのを覚えている。

「きっと神様も今日が終わるのを悲しんでいるんだよ!」

 そう言って君は太陽のような笑顔を見せてくれたんだ。



 だから僕は未だに信じることが出来ない。不慮の事故、そう言ってしまえばそれまでの事だった。たったあれだけのことで君を失ってしまったんだ。



 あぁ神様、もしもこの雨が本当にあなたの涙なら、どうか、どうか泣き止んでくれないだろうか。あなたが泣いていては彼女を見ることができない。こんなに泣いていては、君の煙さえ見ることができない。

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