レイラ
私は親の顔を知らない。知っているのは私は物心着く前から孤児院である教会にいたということ。
「ねぇ、シスター。」
「なに?レイラ」
「私って親に捨てられたの?」
少し前シスターにこう聞いた。シスターは
「捨てられたというより預けられたの。だからレイラたちの親は私たちなの」
そう答えた。
私にはよく分からなかった。何故私の産みの親は私を育てずに孤児院に預けたのか。でも疑問はすぐに解けた。
某日 教会の隅にて
私は一冊の本を見つけた。
「あれ?この本なんだろう」
そう思ってページをめくった。そしたら私たち“孤児院の子達”の特徴が書かれたページがあった。『白髪、又は赤い目をした子を育てることを破棄せよ。』そう書かれていた。私も最初は目を疑ったよ。なんでそう書かれてるのかって。でもそれは読み続けていくうちに解けた。
『白髪、又は赤い目をした子には力が秘められている。危険なのだ』そう書いてあったから。あぁ、私たちの存在は危険なんだなってその時に思ったよ。でも私は私にどんな力があるのか知りたかった。だからぼんやりとしたイメージで近くにあった茨を想像した。そしたらさ、自分の影から茨が生えてきたんだ。びっくりしたよ。まさか本当に力があるなんて思わなかったし、こんな力なんて思ってもなかったから。
そしてあの日、私が聞いた声『シスターや神父を殺せ』あの言葉の意味は分からなかった。でもそれを実行しようって何故か思った。
夜遅く私はシスターや神父様が集まる部屋に向かった。
「あら?レイラどうしたの?もう就寝時間は過ぎてるわよ?」
そう言って近ずいてきたシスターを自分の茨で貫いた。変な感触と共に他のシスターの叫び声が聞こえる。あぁ、うるさいな。そう思って早くシスターを消したいと思った。そしたら茨の量が増えてシスターや神父様を貫き通して紅い鮮血が舞散った。
「バイバイ。神父様、シスター……」
そうつぶやき私は意識を闇に落とした。
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