第5話 真実
彼女が買い物に出かけてる間、僕は準備をしてあの山へ向かった。
怖かった。
もしも、あの山で彼女の死体が見つかったら?
彼女が霊だったら?
そんなわけはない、そんなわけないから、
彼女と触れ合っているし、何より他の人とも話せてる。買い物だって行けてるし、そんな彼女が幽霊なわけがない。
何度も何度も自分に言い聞かせた。
山に着いた。辺り一面緑色だ。草も生い茂っていた。
出会った場所は確か、彼女が首を吊るために縄がかけられていたはずだ、それを目印に山の中を捜しまわる。
歩いて歩いて歩いて、探し回るがそんなのはどこにもない。
(やっぱり僕の思い過ごしだったんだ!そうだよ。彼女が死ぬわけないんだ!死ぬところを僕がとめたわけだし!!)
やはり僕の思いすごしだったのかな。
暗くなってきたし、そろそろ帰ろう。
引き返そうとしたその時、足元に赤い糸が落ちていた。
どこまでも続いていた。
ドクン......
その赤い糸の先に..もしや...
ドクン...ドクンッ....
心臓は破裂寸前だ。
嫌だ。違う。
きっと何も無い。何も無いんだ。
赤い糸の先へ向かう。
見つけた。
「見つけちゃったんだね。」
「す、純麗?」
「ねぇ、どうして?どうしてなの?」
「どうして自殺なんてしたの!!!太陽くん!!!!!!!」
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