第2話 どんな事件がある?

翠「あ、おはよう。」

探偵になると決めたのは昨日の夜。

気分が浮かれており次の日にでも集まって事件を探そうと連絡をし、今に至る。

五人の中で一番大きな書庫のある美香の家に集まることになり、俺は美香の家の最寄り駅前のカフェでチーズケーキを頬張っていた。

ヨーグルトが混ざっているようで甘酸っぱい風味はいくら食べても飽きない味。

そんな俺を見つけて透が入ってくる。

向かいの席に座り同じくチーズケーキを頼む。

翠「急にどうした?」

早速疑問を上げると

透「美味そうだった。」

と淡泊な返事。が、頬をかいてふっと微笑んだ。

珍しいと思いつつフォークを進める。

付いてきた紅茶をすすればストレートティーのよう。

これなら飲める、し、チーズケーキとの相性も抜群だ。

やがて透のもとにやってきたチーズケーキは透の中に運ばれて、瞬く間に食べ終わってしまった。

ナプキンで口元を拭いて、「ご馳走さまでした。」と手を合わせた透はどこか不自然だった。

あ、そうだ薫が居ないんだ。

翠「ねえ、薫はいないの?」

優雅に紅茶を飲んでいた透に問えば「寝坊」と返事が。

理由を聞けば探偵になったとテンションが上がり、朝まで寝れなかったそうだ。

俺とそっくり。

集合までには間に合うようにいくから先に集まっていてと言われたらしい。

ぐっと親指を立て分かったとコンタクトを取る。

とスマホに着信が。

繋げれば薫の大きな声が。

薫『ねえ大変!女の子が……!』

そんな薫の声を聞いた透は無表情のまま勢いよく立ち上がり財布から1300円を取り出しレジに向かう。

颯爽と会計を済ませこちらに手を振った。

繋がっていた薫に「すぐいく。」と伝え電話を切り店を出た。

美香と日向に連絡を入れ薫から聞いた場所を伝える。

即座に既読がつき返信が来たのを確認して羽織っていた上着のポケットにスマホをしまった。

透と並んで走り出した。

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