番外編(高二 一学期 七月)

番外話 10000PVありがとう記念  

 ※メタ発言多めです。(本編とは直接関係しません)


 いやぁ……とりあえず、2020年、あけましておめでとうございます。


 そして――っ!


「「一万PVありがとう――!!!」」 パフパフー!!



「ねぇ、雪ちゃん先輩……、それってすごいの?」


 小首を傾げながら、ちろるは少し作者の耳が痛くなる質問をしてきた。


「おい、ちろるん……。それは……正直のところ……下の中くらいか? いや、もっと下かな……。でもほら、作者曰く、後からすごく面白くなるって……。」


「それって、底辺作家があらすじによく書いてる言葉って聞きますけど……」


「ちろるん、もうその辺にしてあげてやれよ……作者がやる気なくすから。完結する前に、途中でドロンしちゃうから。」


 困り顔になる俺の背後から、除夜の鐘のような神聖な響きを伴った美声が聞こえてきた。


「暗い顔してどうしたの……雪くん? おめでたいことだよ。だから一緒にお祝いしよ?」


「か、神崎さん……!?」


「ちょっと、雪ちゃん先輩……動揺しすぎじゃない?」


 ちろるんから圧の強いじれっとした視線を感じる。


「いや、これは違うぞ……。いきなり番外編って言われても、何していいかわからなくて動揺してるだけだ。」


「ふ~ん、まぁ……別にいいですけど。でも、確かに正直、何していいかわからないですよね。」


 何をすればいいかわからず、頭を抱える俺とちろるに、神崎さんは天使の啓示のような妙案を提示してくれた。


「あ、ねぇねぇ。せっかく年も明けたばかりだし、2020年の抱負を発表したらいいんじゃないかな?」


「おおっ! それいいね。さすが神崎さんは賢いね。」


「えへへ~。あんまり褒められると照れちゃうけど……、ありがとうね。」


 うわっ、神崎さんの笑顔が眩しくて直視できない。元日の初日の出よりもきっと御利益があるに違いない。


 そんなやりとりを見て、「むむっ……」っとちろるは小さく唸った。


「出たな……楽天カードマンっ!」


「むむむっ! っ誰が、川平慈英ですかっ!」


 そんな俺とちろるのやりとりを見て、「仲いいねぇ~二人とも~。」と思わず甘えたくなるお姉さんボイスが聞こえてきた。


「弟くん、あけましておめでとう!」

「あけましておめでとうございます! 言葉おね……先輩!」


「……言葉おね?」


 ちろるんが何か引っかかるような顔をしたが、話が進まないので無視することにした。


「おい、仮にも主人公だろう。お前がしっかり進めないと駄目だろ。」


「っげ! ……姉貴もいんのかよ。」


 言葉先輩の背後には、泣く子も黙る生徒会長――青葉吹雪が仁王立ちで立っていた。


「可愛い妹もいるよ~ん! あけおめ、ことよろ、まじ卍!」


 さらに姉貴の後ろからは、標語のような謎の言葉を発しながら、可愛い妹である風花がぴょこっと跳びだして来た。


「おお、風花か。あけましておめでとう。今年もよろしく。まじ卍!」


 随分と賑やかになってきた。これ以上ほっておくと、その内に月山をはじめとしたサッカー部やら、クラス委員長をはじめとした一組連中、芝山さんから色々と出てきかねない。そうなるともう、完全に収集がつかなくなってしまう。


 俺は天使(神崎さん)の啓示にあった通り、2020年の抱負を発表するコーナーを進めることにした。


「はい! っでは、今年の抱負を一人ずつ発表してもらいます。」




 以下、それぞれの掲げる今年の抱負である。



・青葉雪………「自分の気持ちをはっきりと見定める。あと部活がんばる。」


・桜木ちろる…「雪ちゃん先輩が、私にデレデレに惚れますようにっ!」


・神崎若葉……「フルートの練習がんばる! あとスキップもできるようになる!」


・青葉吹雪……「生徒会長としての責務を全うする。あと弟の人格を矯正する。」


・青葉風花……「とりあえず楽しいことがいっぱいあったらいいな~。」


・宮本言葉……「弟くんと、吹雪ちゃんがもっと仲良しになれるようサポートする。」



「なんか若干名、抱負を七夕の短冊の願いか何かと勘違いしてる奴がいるな……。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 本年度もコツコツ投稿していきますので、よろしくお願いします。(よければ、★レビューや応援コメントなんかも頂けると励みになって、完結前に作者消失という可能性がぐんと下がります。)


 おそくなりましたが、新年が皆様にとって、素敵な一年になるようお祈り申し上げます。

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