大晦日のプレゼント
昨年2020年を振り返ってみると、悩み多き年だった一方、良いこともたくさんあった1年だった。
まず1月には、念願だった第1詩集を出版した。そのことがきっかけで、ずっと会いたいと思っていた母校の恩師と、約20数年ぶりに再会することができたり、視覚障碍者関係のウェブメディアや、地元の新聞、さらには地元の高校の放送部などから取材を受けたことで、今まで関わることができなかった方たちと、たくさん出会うことができた。
2月には、スカイプ仲間の友人たちに会いに、神戸まで行った。
まだその頃は、「中国の方で、やばいウイルスが流行っているらしいよ」ぐらいのことにしか思っていなかったので、「今年中にまた神戸で集まりたいねえ」と、帰ってきてからも、何度となく皆で話していた。
ところがである。
あれから1か月もたたない内に、やばいウイルスは、ここ日本でも猛威を振るうようになり・・・。
これを書いている今でも、世の中が大変なことになっているのは言う間でもない・。
そんな中、6月ぐらいから、とあるところでライターのお仕事をさせていただけるようになった。文章を書くと言う、自分の得意なことで、ほんの微々たる額でも、お金が入ってくるのは、とても嬉しいし、この上なくやりがいを感じている。いつまで続けられるかは分からないけれど、続けさせてもらえる限りは、一生懸命全力でやっていきたいと思っている。
そんな中迎えた2020年の大晦日、また一つ良いことがあった。
それは10月の終わりに、第1回ステキブンゲイ大賞に応募した小説「シーソーが揺れてる」が、1次選考を通過したのである。カクヨム上でこんなことを言うのもあれだけど、第5回カクヨムコンの恋愛部門では、全く引っかかりもしなかったのにである。
とは言ったものの、応募数1300の内の700なので、まだまだここからなのだが、自分は本格的に物書きとしてやっていきたいんだと言う熱意が、とりあえず関係者に届いたみたいで、少しほっとしていると言う感じだろうか。
以前この連載でも書いたように、「シーソーが揺れてる」は、私が20代の頃に、人生で初めて書き上げた、恋愛小説もどきの長編である(詳しくは「小説「シーソーが揺れてる」について」を参照していただきたい)。
その作品を、第5回カクヨムコンテストの恋愛部門に応募したのだけれど、さきほども書いたように、全く引っかかりもしなかった。
なぜだろう?と考え始めていた時だった。友人が、カクヨムに上がっていた(現在は、ステキブンゲイ大賞に応募したため削除した)この小説を読んで、こう言ってきたのだ。
「ヒカの書く小説って、ウェブ小説向きじゃないよね」
やっぱりなあと思った。と言うのも、第5回カクヨムコンの恋愛部門ランキングを見ていて、私が書いている小説と、ここに上がっている小説たちは、何かが違うと言うような違和感を、私自身も感じていたからだ。
これはカクヨムに限った話ではない。ベリーズカフェや、エブリスタなどで活動していた時も、何となくそう思っていた。
「ヒカの書く小説って、ウェブ小説向きじゃないよね」
友人からそう指摘されたことで、その違和感が、確信へと変わった。
そうか、自分の小説は、ウェブ小説向きじゃないから、読者数もあまり増えないし、賞に応募しても、なかなか引っかからないのかもしれない。それならば、ウェブ小説賞ではなく、一般文芸の小説賞に応募してみるのはどうだろう。でもどこにどうやって応募すればいいんだろう?
そんなことをいろいろと模索していたところ、たまたま見ていたツイッターのタイムライン上で、「ステキブンゲイ」と言う物を知ったのだった。
早速調べてみると、ステキブンゲイは、一般文芸に特化した投稿サイトなのだそうだ。
ここだ!と直観的に思った私は、早速ステキブンゲイにアカウント登録をした。するとすぐに、第1回ステキブンゲイ大賞が行われていることを知ったのだ。
そうだ、これに「シーソーが揺れてる」を応募してみようと、またまた直観的に思い立って、3度目の手直し作業を大急ぎで済ませて応募したのであった。
そして掴んだ1次選考通過。
これまでにも、ちょくちょく賞に応募したことはあったけれど、受賞はもちろん、1時選考さえも通ったことは無かった。なのでこれは私に取って初めての経験である。
さきほども書いたように、まだまだここからなのだが、やはり1時選考通過はとても嬉しかった。これからどうなっていくのかは分からないけれど、受賞はしなくてもいいから、とりあえず関係者の目に止めてもらえるようなところまでは行きたいと思っている。
ステキブンゲイさん、2020年の大晦日に、まさに素敵なプレゼントをありがとうございました。おかげで2021年に希望を繋げることができました。
今年2021年は、ステキブンゲイだけではなく、ここカクヨムでも、カクヨムウェブ短編賞や、kadokawaキャラクター文庫大賞などへの賞に向けての執筆、そして、昨年と変わらず、このエッセイの連載も、マイペースにがんばっていくつもりでいますので、2021年も、私羽田光夏を、どうぞよろしくおねがいします。
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