全盲モグラ女子のほにゃららな日常

※過去エッセイ※アレルギー検査

　ずっと行こう行こうと思っていたアレルギー検査に行ってきた。

アレルギー検査を受けたのは、今回が２回目である。初めてアレルギー検査を受けたのは小学２年生の時だった。

　全盲の視覚障碍と同じく、生まれつきアトピー持ちで、その日もあまりのかゆみに、授業に集中できなかった(らしい)私を見かねた先生が、すぐ母に連絡をして、学校を早退させて、我が地元では有名で大きなs病院の皮膚科に行くように指示したのだ。

　そこでの２回目の通院の時に、アレルギー検査をすることになったのだ。

　初めてのアレルギー検査・・・。覚えているのは、血管が細いため、かなり長い時間針を刺されていたことだ。

でもその時はあまり痛いとは思わなかった。と言うのも、病院に行く前に母から、

「今日病院終わったらマクドナルドにお昼食べに行こう」

と言われたからだ。

　当時はマクドナルドに行ける機会なんてあまりなかったから、それはもう楽しみだった。

　久しぶりのまくどなるど、何を食べようかなあ。ハンバーガーにしようか、チーズバーガーにしようか。ハッピーセットのおもちゃは何だろう・・・？

　そんなことを考えているうちに、あっという間に採血が終わってしまったと言うわけだ。この時の私、すげえ！今じゃ血を抜かれながら、呑気にそんなこと考えるなんて、とてもじゃないけどできないと思う

　初めてのアレルギー検査の結果は、ダニ、ハウスダスト、シダ、ウリなどに反応することが分かった。

　しかしこの時の私は、そんなことよりも、アトピーからの化膿を防ぐために、水泳の授業にドクターストップがかかったことの方が、とてもショックだった。私は泳げないけれど、プールに入ることは好きだった。それに自分だけプールに入れないことを、男子たちからからかわれるんじゃないかと思うとそれも嫌だったのだ。

　プールに入れないショックと、男子たちからからかわれるんじゃないかと言う不安から、その場で号泣したのを今でも覚えている。

　そんなこともあって、学生時代プールに入れたのは数えるぐらいしかなかったような気がする。次いでに学生の時以来、今だに水着と言う物を１度も着ていない。

　あれからやく２０年。

様々な物やこと、たとえば気温が少しでも変わると咳が出たり、植物がたくさん生えているような場所に行くと鼻水が止まらなくなったり、特定の食材を食べるとのどの奥がむずがゆくなったりと、様々なアレルギー反応が出るようになったので、もう１度アレルギー検査を受けてみることにしたのだ。

　今回はかかりつけの近所の皮膚科で受けてきた。

　前回のように、長い時間針を刺され続けることは無かったけれど、それでもやはり血を抜かれるのは痛かった。マクドナルドのハンバーガーも、数年前のバカッターのニュースを見て以来、食べる気が失せてしまったし・・・。

　検査の結果は１週間ほどで出た。それによると、私はかなりのアレルギー体質であることが分かった。

　ダニやハウスダストの他にも、杉、ヒノキ、ブタクサ、カビ、ゴキブリ、ガ、さらにはエビやカニなどの甲殻類にも反応するらしいのだ。

　いやあびっくりである。それまで自分は花粉症ではないと思っていたのが、杉やヒノキやブタクサと、花粉症の物全てに反応すると言うことは、これは完全なる花粉症じゃないか。

　それとゴキブリやガにもアレルギーってあるんだね。どおりで実家に帰ると、アレルギー症状が出るわけだ。実家には大きな庭があって、木や花がたくさん植わっているし、ゴキブリやガだって居る。

　そしてエビフライやエビのお寿司が好きな私が、まさか甲殻類アレルギーがあったなんて・・・！

　ちなみにカニは元々嫌いである。小学生の時、水産加工センターで、カニのはらわたを触って気持ち悪くなったトラウマがあるからだ。

「先生、私エビフライとかエビのお寿司とか食べるんですけど、だいじょうぶなんでしょうか？」

不安になって、目の前に座る女医さんに聞いてみた。すると女医さんは、

「今までそう言う物を食べてかゆくなったこととかある？」

と聞いてきた。

「いいえ、ないです」

と私が答えると、

「じゃあだいじょうぶでしょう」

とあっさり言われてしまった。そう言う物なのだろうか？！

　まあとにかく、自分の体が何に反応するのか分かって良かった。アレルギー症状が気になると言う方は、アレルギー検査、１度受けてみても良いかも。