細長い風船の話

 ※今回はかなり下ネタ寄りの話になるので、苦手な方は、次に更新されるであろうエピソードにジャンプしていただくことを強くお勧めします。


 あれは私が小学校の低学年ぐらいの時のことだっただろうか。

 家に遊びに来ていた従妹のお姉ちゃんが、どこからかちょっと不思議な形のゴム風船を見つけてきた。

 その風船は、先端が丸くなっていて、そのすぐ下にはくぼみがあって、そこから先は棒状になっていると言う形をしていた。その風船のことを、従妹のお姉ちゃんは、「チンボ、チンボ」と言うのだ。

 その頃の私は、「チンボ」と言う言葉が、何を意味しているのか全く分からなかった。

(何でお姉ちゃんはあの風船のことをチンボって言うんだろう?てかチンボって何?)

と、何となく気になってはいたけれど、どう言うわけか、当時の私はそのことを誰にも聞くことができなかった。

 それからやく12年。そんな私にも、ようやく初めての彼ができた。何度目かのデートの後、ついに愛し合うことになった際、人生で初めて男性の「あれ」に触れた。その時、従妹のお姉ちゃんが言っていた「チンボ」の意味を、ようやく理解した。

 さきほども書いたように、あの風船は、先端が丸くなっていて、そのすぐ下にはくぼみがあって、そこから先は棒状になっている・・・。そうあの風船は、男性の「あれ」によく似た形をしていたのだ。だからあの時従妹のお姉ちゃんは、あの細長い風船のことを「チンボ」と言っていたのである。

 普段はしっかり者で、誰にでも優しくて、手先が器用なお姉ちゃん。新聞紙や広告の紙を使って、幼稚園の頃の私にお人形さんを作ってくれたことを、今でもよく覚えている。

 そんなお姉ちゃんが、まだ子供だったことも相まって、恥ずかしげもなく男性の「あれ」に関するワードを連呼していたのだ。そう言った話を、あまり教えてもらえないような環境で育ってきた私からしたら、そんなことを平気で言えてしまう女の子ってすげえなあってちょっと憧れてしまうのだった。

 ちなみにそのお姉ちゃんは、現在地元の小学校で教員をしている。子供たちにはぜひ性についての正しい知識もちゃんと教えてあげてほしいものである。もちろんまじめな意味で言っているんですよ(汗)。

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