キラーフレーズ

 新年1月二日にnhk fmで放送された岡村靖幸さん(以下岡村ちゃんと記す)の番組を聞いた。

斉藤和義さんをゲストに、「初春」をテーマに、番組内で1曲作ると言う企画を放送していたんだけど、これがものすごく良かった!音楽ってこんな風にして作られていくんだなあって、改めて知ることができておもしろかった。

 中でも特に印象的だったのが、二人で歌詞を書いている最中、岡村ちゃんが不意に言ったのだ。

「あの、キラーフレーズ思いついちゃったんですけど入れていいですか?」

そう前置きしてから放った言葉がこれである。

「君が望むなら友達からやり直していいよ」

うん、確かにこれはキラーフレーズだと思う。もちろん私に向けられている言葉ではないと言うのは分かっているのだが、岡村ちゃんにそう言われて、私はなぜか、いやまじでどきっとしてしまったのだ。

「君が望むなら友達からやり直していいよ」、なぜこの言葉がキラーフレーズなのだろうか。考えてみた。

 結局のところ、この言葉その物がキラーフレーズなのではなく、それを言った人が岡村ちゃんだったからキラーフレーズになったのかもしれない。

 いろいろと突っ込まれるのもめんどうなので先に書いておくが、あくまでもこれは私個人の主観なので、読者の皆様にはここから数行のくだりはさらっと受け流してもらえると本当にありがたい。

 「君が望むなら友達からやりなおしていいよ」

もしこのフレーズを、ジャニーズ系のアイドルや、exileグループの人たちに言われたとしよう。

「はー?今更何言ってんのよ。てかそもそもあんたが別れようって言ったんじゃないの」

と、最近のジャニーズやexile関係のグループにはあまり興味のない私からしたら、どきっとするどころか逆にいらっときてしまうだろう。もちろん最近のファンの皆からすれば、嬉しい!ってなったり、どきっとすることこの上ないかもしれないけど・・・。

 それが素敵なおじさまって感じのセクシーな岡村ちゃんに言われたらどうだろう。

「え・・・?!」って戸惑うと思うんだよね。少なくとも私は。

 このことに限らず、言葉が深く刺さったり、響いたりするのは、言葉その物が持つ力と言うより(その場合ももちろんあるだろうけど)、その言葉を放つ人や、自分の状態や主観によってずいぶん変わってくるのかもしれない。

今回の岡村ちゃんの番組を聞いて、そのことにも改めて気づかされたのであった。

 いやあそれにしても、この番組内で作った岡村ちゃんと和義さんのコラボ曲「春、白濁」、二人の個性の塊って感じがしてほんとかっこよかったー!新年早々テンション上がったわー。あれ音源かしてくれないかなあ。

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