急接近にご注意を!

「はぁ、はぁ・・・」

何とか継夜目当ての女子から逃げられたよ。


「いたァ~!ヒメーっ!」


彩希ちゃん・・・次から次へと・・・。


「なに、彩希ちゃん」 


「継くんが!ヒメを探してるの!ウンメイだとかデートだとか言いながら!」


はぁ!?ウンメイ?デート!?誰とだれがウンメイで誰とだれがデート!?


「どうでもイイから、行くよ、ヒメっ!」


え~!?そんなぁ、なんでぇえええぇぇぇえええ!!!!????


【学校・校庭】


「何、ウンメイとか、デートとか。」


「聞こえてた?今から俺と、お前がデートに行くの!」


「はぁ!?継夜がすごいってのは彩希ちゃんから聞いてたけど、私、継夜にキョーミないんですけど!そんなやつが初デートの相手なんて、嫌だよ!」


「ふぅん?俺じゃ、役不足?」


なっっっ!継夜の手が顎をホールドしてきて・・・これって噂の顎クイ!?いや、ふざけんな!気分最悪!継夜害悪!


「俺じゃ、役不足?」


聞こえてる!聞こえてるから同じ言葉耳元で囁くな!息が耳につく!


「耳、真っ赤だな。」


「るさぃ!」


『ヒメ、いくの?』


ヒソヒソ声で彩希ちゃんが言う。 

いくわけない、けど!?


『・・・今日、数学の小テストあるけど、ヒメ、行かないの?』


・・・数学の小テストか。苦手なんだよね、数学・・・。小テスト受けるくらいなら、継夜とのデートの方が不本意ながらマシ?


「ま、まぁ?行ってあげるよ、継夜」


「ヘヘッ。そーこなくっちゃなぁ!おし!彩希ちゃんとやら、フルネームと電話番号!」


「わ、わたしの!?越見彩希です!090ー9823ー3652だよ!」


「おっけー!おい、欄是ランゼ!リムジン持ってこい!」


欄是と呼ばれたメイドはハイ、と答え私をむんずと掴みリムジンに突っ込む。ってええ!?


すごく小柄なメイドさんなのに!?ランゼさん・・・すごすぎ!


「よっしゃァ欄是!とりあえずそうだなぁショッピングモールいくから運転よろしくぅ!」


「ショッピングモール!?真っ昼間から!?」


「ヘヘッ~!真っ昼間から遊ぶんだから、俺もお前も制服じゃない方がイイだろ。それから欄是もメイド服だと目立つしな!」


い、一理あるかも。でも私、お金持ってない!


「でも、お金ないとか考えてんだろ。」


「・・・そーだけど。」


なんでばれたの? 


「なんでばれたの?って顔すんな。お前のことはなんでもわかるよ!ずっと調べ・・・いや、なんでもない。」


?変なやつ。とりあえずお金のしんぱいは要らないってことね。


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ヒメんちのシェア事情 雪月華@33331111 @33331111

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