第13話 セクシー女王だ❗❗❗

「ひ、姫ェ……」

 僕は、その時、生まれて始めてキスをした。



※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆



 あれから……




 十年の時が流れた。




「ま、まさか…… あの時の人魚姫が……」

 僕は、マジマジと有坂姫乃を見つめた。

 かすかに面影があった。


 しかし……


「ええ、一平のデビュー作の漫画じゃ、スリムで綺麗だったけど」


「うゥ……」そうだ。あの時の救助たすけた本物ホンモノの彼女は、もっと……


「あれから十キロ以上ダイエットしたの」

「え……、あ、ああ……」そうか。


 あの時は、ポッチャリした印象の黒髪の美少女だった。


 まさか……


 有坂姫乃があの時、救助たすけた人魚姫だったなんて……


「一平は、命の恩人なの……」

「そ、そんな…… 大袈裟だよ。

 当たり前の事をしただけさ……

 たまたまあの場所にいただけだよ」


「ううン…… 運命なの。私たち二人の」

「う、運命……」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る