第11話 人魚姫

「ゴメン……」また彼女は頭を下げて謝った。

「い、いえ…… 良かったですねぇ。

 溺死体は、悲惨だって言いますから……」

 見た事はないが壮絶らしい。


「そうなんですか……」彼女は顔を伏せた。


「すみません…… 変な事、言って」

 僕の方こそ空気を読まずバカみたいな事を喋ってしまった。

「あ、そう言えば、名前がまだでしたね……

 一平です。僕は野呂一平……」


「……、一平君……」

「ええ、お姉さんは……」


「私……、そうね……」彼女は少し考えた。

 遠くで救急車のサイレンの音が聞こえてきた。


「ンゥ……、じゃ、人魚姫……」

「え……😳💦💦」人魚……姫。

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