初代本編 第10話 暖かい結婚式(回想)

フロゲリオン攻防戦の10年前



シユウ「お兄ちゃん、朝だよ」

ジョーカー(13歳)「おう」

葡萄酒を飲むジョーカー

シユウ「もう、子どもがお酒を飲んじゃダメ」

ジョーカー「うるせぇ」


窓から兵舎を抜け出すジョーカーとシユウ

キング「ジョーカー、シユウ、朝飯抜きになるぞ…っいない!」

シユウが書いたメモ「試合には行く」

キング「あいつはまたorz」


 城壁の外にある市場

リバイア(12歳)「ではこの契約書にサインするぉ」

地上げ屋「良かろう」

商人「こじれた商談をよくまとめてくれた」

リバイア「ぐへへ、おっと用事が」


ブリュンヒルデ「遅いぞ、騎士たる者に遅刻は許されん」

ジョーカー「俺は騎士じゃねぇ」

ブリュンヒルデ「いや、仮に騎士になることがあったらどうする?」

ジョーカー「ならねぇよ」

ブリュンヒルデ「今日の剣術試合で活躍すれば、褒美に姫ということも」

ジョーカー「いらん」

ブリュンヒルデ「そんな!」

ヘンリエッタ&シユウ「ニヤニヤ」

ブリュンヒルデ「うっ(/ω\*)、って今日は結婚式だろうが」

シユウ「うん」

リバイア「ぐへへ」

シユウ「リバイアさん」

リバイア「よしよし」

リバイアはシユウの頭と股間を撫でた

シユウ「へんたい!」

リバイア「ハアハア(´Д`)」

ヘンリエッタ「ねぇ、せっかくだから教会でやろうよ」

リバイア「僕ら平民は入れないんじゃない?」

ヘンリエッタ「大丈夫、ちょーほうきてきそち!ね、姉様」

ブリュンヒルデ「良かろう、第一公女ブリュンヒルデが特別に許可する」

シユウ「やった!」

リバイア「うへへ」

リバイアの父「そりゃめでてぇ、お姫様の言葉に甘えるか」

リバイアの母「そうね、ありがとうございます」

ブリュンヒルデ「気にするな。仲間を大切にするのも勇者テイトーの教えだ」


 城門

ブリュンヒルデ「通せ」

門番「あの、こちらは?」

ブリュンヒルデ「私の友人だ」

門番「公爵様に報告してから…」

魔法剣士「いらん」

リバイアの師匠「どうしてもというなら、ほら一筆」

門番「お二人がおっしゃるなら…」

門番「分かりました」

門番「いいのかよ?汚い平民どもを入れて」

門番「ブリュンヒルデ様のお気に入りだからな、仕方ない。小僧二人はシャチ殿や士元軍師のお弟子さんだとよ」


 日だまりの教会

ヘンリエッタ「偉大なる勇者テイトーに、健やかなときも病めるときも愛し合うことを誓いますか?」

リバイア「誓うぉ」

シユウ「はい!」

リバイア「ぐへへ」

ヘンリエッタ「刻印を合わせて」

リバイアとシユウの右手の甲が重なり、光を放つ。

ヘンリエッタ「これで二人は永久に一つ、おめでとう!」

ぱちぱちぱちぱち

ブーケを放り投げるシユウ

ヘンリエッタが見えない暗黒魔法でブリュンヒルデの方に飛ばす。

ブリュンヒルデ「む?これを受け取ったら結婚できるという…」

ジョーカー「へえ」

ブリュンヒルデ「うっ…才能だけで一流の魔法剣士になれると思うなよ!」

ジョーカー「俺はシャチさん以上の魔法剣士になる」

魔法剣士「鍛練だな」


父「良かったなリバイア」

母「あなたは頭が良いから、もう一人立ちできるわ」

リバイア「父さん母さんも一緒に住める、大きな家をたてるぉ!」

息を切らせた諸葛勤「リバイア…」

リバイア「やふー」

師匠「遅かったな勤」

諸葛勤「二人分の仕事ですからね、ハアハア」

師匠「めでたい日くらい代わってやれ」

母「粗末ですみませんが」

手料理を並べるリバイアの母

魔法剣士「十分だ」

ジョーカー「うめぇ!なぁシャチさん、この後試合なんだ、稽古つけてくれよ」

魔法剣士「仕事を長くは抜けられん、少しだけだぞ」

ずぅん

シユウ「地震?」

師匠「…いや、魔王軍だ。シャチ、緊急出撃だ。大物だぜ」

魔法剣士「何?」

師匠「バーサーカーを送り込んで来やがった。あぶねぇ技術を使いやがって」

ジョーカー「魔王軍か!」

城壁を上ると…市場が燃えていた。

父「お前たちは城壁の中にいろ!」



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