第590話 魔法で高温に
カミラのアドバイスを取り入れ、炉を魔法で高温にしてみようと思案をする。
魔法で高温にして、炉が高温に耐える事ができるのか?
「炉も魔法で強化すればいい。旦那さまならできる。さっさと済ませて後は私とゆっくり過ごすのだろう?」
まあそうなんだけどさ。
じゃあまずは炉の強化だな。
俺は炉を強化する。
強化というか、更なる高温への耐久性アップだな。
ちょっとばかし魔力を持っていかれている気もするが、問題なく出来た・・・・と思う。
ひょっとしたら何もしなくても炉は耐えるかもしれないから、実際の効果はわからないが。
ただ、何もしないで壊れてしまえば、それは俺の怠慢だからな。
そして炉の強化が終わったので、今度は火力アップだ。
まずは普通に炉に火を入れる。
そして普通に温度を上げるわけだが、暫くすると限界が来る。
ああ、もちろん限界といっても普通に使っていたらやってくる限界だ。
なので此処からは魔法の力に頼る事になる。
俺はもっと温度が上がるよう、魔法で炉の温度を上げていく。
これもなかなか難しく、魔法でとにかく高温にしてしまえばいい、という問題ではないからな。
「なかなか魔力の制御がうまいじゃないか、さすがは旦那さまだ。」
俺の制御をカミラが遠巻きに見ている。
「まあこんなもんだろ?」
そして次には素材だ。
刃物を用意すればいいのだが、幾ら材木を切断する刃だとはいえ、普通の鉄を普通に加工したのではそう長くはもつまい。
俺はメンテナンスを考え、いくつかの刃を用意することにしたので、それなりの量の素材がいる。
ここは異世界だ。
ダマスカス鋼とかがいいのかもしれないが(俺は材木を切断する、のこぎり?これに適した素材が何かを知らない)、ここは異世界だ。ミスリルやオリハルコンのようなとんでもない素材があるじゃないか!
そんな事を思い、そういえばダンジョンで色々鉱物を獲得してたよな?とか思いながら収納している鉱物を出していく。
ヒヒイロカネとオリハルコン、ミスリルが出てくる。アダマンタイト?そう言えばこんなのもあったな。
それらを適当に炉に突っ込んで溶かす。
魔法で高温にしているからか、投入した素材は全て溶け、混ざり合う。
そういえば配合?各素材の量も取り出したのをそのまま投入したけど、いいのかこれ?
そんな事を考えたが、まあいいかと思い、混ざり合った素材を炉から取り出し、刃物に作り替える。
結局3つの刃を作成した。
我ながら素晴らしい出来だと思うが、カミラなどは
「木を切るのに、明らかなオーバースペック。だがそれがいい。」
と謎の納得をする。
俺渾身の刃物が出来上がったわけだが、この口田領の材木は、今後すべてこの刃物から加工されることになる。
ああ、余った素材?それはもちろん手にするのこぎりにしたさ。
ついでにノミも欲しいと言われてたし、カンナ?職人の持っている道具を参考に、異世界売買でも現物を手に入れ、それを参考に形を作る。
『一体領主様は何を目指してるのだろう?』
『ドラゴンの首すら一振りで落とせそうなこの道具で木を切ろと?』
とか声が聞こえた気がするが、まあ気にしないでおこう。
「さすがは旦那さま。素晴らしい出来だ。さあ、これから3日、私と2人っきり。」
何故かカミラの股間はずぶ濡れだった。
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