第589話 カミラの魔道具そもそも作り方が違う
イベッテのお願いを、カミラはいとも簡単に作って見せた。
何やら板をいくつか取り出し、それで箱を作成・・・・あ、大きさは10メートルぐらいの長さがあるぞ?
何せ木材を乾燥させる設備だからな。
そして木材を搬入、搬出できる取り出し口。
これはその箱のうちの正面?が開くようになっている。
で・・・・何かよくわからないものを取り出し・・・・
それを設置している。
それに、排気用のダクトっぽいのもついている。
いや・・・・なんでこんなに簡単に作ってるの?
どう見てもカミラの体では大きすぎだろ?俺でも大きいが。
「できた。あとは収納カバンに入れて、設置したい場所に置くといい。あ、川の所で。水車と一緒で、水流・・・・川の流れが動力源だ。」
「ああ、カミラさんありがとう!それにしてもずいぶん早くできたわね?一週間ぐらいかかるかな?って思ってたのに、ものの15分ほどで完成しちゃうんだもん。」
「単に木材を乾燥させるだけだろう?なら構造は簡単だ。」
いいのかこんなので?
流石に木がひび割れたり、反ったりしないのか?
「心配ない。きちんと木を固定するし、単に乾燥させれば木が変形する。それにこの部屋は減圧させ、高周波で水分をなくすので、材木にさほどダメージを負わせず、しかも早く乾燥できる。」
うん?なんでそんな知識があるんだ?
「以前作った事がある。」
「うへえ・・・・木を乾燥させる装置を作ったのか?俺には思いつかないな?」
「まあ、川が近くにあるから、川の水流で魔石に魔力を注入できるし、その魔石で減圧させ、高周波を発生させるのだがな。まあ、さほど複雑な構造ではない。」
いや、その魔石をどうのこうのが既に複雑な気がするが・・・・
「あとこの動力で、木を切る装置も作った。」
え?いつの間に?
のこぎりが自動で動き、送り装置も自動。
気が付かなかった・・・・
「こっちはもっと単純だな。刃は旦那様が作るのだろう?私は刃物は作らないからな。」
「あ・・・・ああ、任せとけ。寸法さえわかれば、後はまあ一日でできるか?」
「頑張ってくれ。終われば・・・・いいだろう?」
うわ・・・・そんな上目使いで見ないでくれ・・・・
そしてイベッテが
「カミラさん、これだけの事をしてくれたのですから、2~3日、旦那様とゆっくりしてもいいのよ?」
「ん・・・・そうだな・・・・それもいいな。そういうわけだ、とっとと済ますように、旦那さま。」
いや、鉄を・・・・その前に炉に火を入れないといけないから、そんな素早くできないぞ?
「そこは・・・・魔法に頼るべき。」
まあ魔法があれば、炉の中もあっという間に高温になるんだけどさ。
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