第586話 俺は職人に対して盛大な勘違いをしていたのではないだろうか
ここでは男女の距離が近い!あまりにも近すぎる!
見ていると・・・・ああ!
なんだあれ?
仕事中なのに抱き着いてるぞ?キスしてるカップル?もいるし・・・・
レシティアはいったい何をしたんだ?と言うかどういう頼み方をしたんだ?
「なあレシティア・・・・職人さんに、どういった頼み方をしたんだ?」
「うん?普通に頼んだだけじゃぞ?」
「いやだってさ・・・・仕事中に抱き合ってる職人なんて、おかしいだろ?」
「何がおかしいのじゃ?皆俄然やる気が出る!出る!!ともう張り切っておったが?」
・・・・そんな馬鹿な・・・・
するとカップルのうちの一組がこちらに気が付いて・・・・
レシティアの所にやってきたぞ?
「レシティア様!感謝いたします!ついに俺にもこんな素敵な嫁さんが!」
「まあアナタったら・・・・」
・・・・あれ?あの女性は・・・・ギルドの受付じゃなかったか?
それに・・・・男の方は・・・・
建築物を請け負うのに必要な組織のまとめ役と言うか、頭じゃなかったか?自ら腕のいい職人だったはず(本作品初登場です、悪しからず・・・・)
確か仕事一辺倒のもうすぐ壮年になろうという、頑固職人だった気が・・・・
「おい、あんた確か建築関係のまとめ役じゃなかったか?」
「あ?何処の野郎だ・・・・ってああ!領主様じゃないか!」
「・・・・覚えてもらっていてうれしいよ?で、何だこのありさまは?あんた仕事だけしてりゃあ満足するような職人だったろ?女はじゃまだ近くに来るなって!」
「領主様、もうそれは過去の話さ。今は女性も積極的に働いてもらう時代さ!なあおまえ?」
「そうですよあなた!これからは男女それぞれの強み、利点を生かし、もっと男性に効率よく働いてもらわないといけない時代ですからね!」
「はは・・・・まあ領主様、妻がこんな事を言うのも無理ないんですわ。何せレシティア様が行った働き方改革っていうのが凄すぎて、もう職人のやる気が段違いでさ!」
・・・・そのやる気は何処から来た?しかも何気に酷い事言われる気がするぞ?
見ると確かにギルドの職員の女性や、他にも工場で働く女性の姿も見えるぞ?しかも・・・・何故か皆それなりに見た目がいい・・・・と言うか中々ハイレベルだぞ?
「まあ仕事が捗ればいいんだ、捗れば。後は安全だな。安全第一で頼むぞ。それにだ・・・・見た所女性が男性を奮い立たせている感じだが・・・・いいのかこれ?」
工場で働く工員同士のお付き合いとかはよくあるんだが・・・・何せ男女が同じ職場で働いているからな・・・・働ける場所は、だが。そうじゃなくても、つまり男女別の職場でも、食事時は一緒に食べてるし、行き帰りも同じ帰り道だから、それなりに出会いがあるはず。
だが、その道を究めようとしている職人は違う。
異性なんか眼中になく、その道を突き進む・・・・
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