第571話 バルトサールからの報告、そして忘れてたよ・・・・

「・・・・では、お願いします。」


俺はマウリシオさんに2人を引き合わせ、マウリシオさんは何やら色々確認したい事があるようなので、その場を任せる事に。

ただ、大丈夫とは思うが、マウリシオさんの身に万が一があるといけないので、ミルテにマウリシオさんの護衛を行ってもらう事にした。


「心配性だな。問題ないだろう?既に珠も取り上げ、変なスキルも取っ払ってるんだろ?」

「ああその通りなんだがな、何せマウリシオさんは戦闘向けじゃないからな。万が一死なれては相当な痛手だからな。」


「・・・・まあいい。護衛は引き受けよう。」


俺はバルトサールに呼ばれたので、レシティアとホムさん・・・・クシーを伴ってバルトサールの所に赴いた。


・・・・

・・・

・・


「待たせたな。」


俺は今バルトサールと向かい合わせで話をしている。

「いえ、口田殿を・・・・口田様を待たせる訳にはまいりませんからな。」

「そんなのはいいさ。バルトサールも忙しいだろう?早速だが用件を聞いておこうか?」


「今あの口田様の同郷の2人をマウリシオ氏に引き合わせているとか。」

「ああそうだ。あの2人を当初パースメース帝国へ連れていってもらおうと思ったんだがな・・・・ヴィヴィに拒絶された。恐らくアウグスティンも同じ考えだろう。」

「さようでしたか。察するにあの2人を持て余している御様子・・・・」

「ああ、その通りだ。それと、何かバルトサールには腹案があるのか?」

「いえ、そうですな・・・・無いわけではありませんが、そこは人を見る目に関しては右に出るものは恐らくいないであろうマウリシオ氏の対応次第なのですが・・・・これに関してはこちらも困った事がありまして。」


「うん?何かあったか?」


「恐らくお忘れになっていると思われますが、あの2人に率いられてやって来た10名ほどの魔術師の事です。」


・・・・あ、いたなそんなの・・・・確か全員女性。捕らえた時そうとは知らず全員の衣服をはぎ取って・・・・全裸にしてしまってたっけな。その時にあの2人以外は皆女性と気が付いたわけだが・・・・


「ああ、あの女の魔術師達だな。そう言えばすっかり忘れてた。そうだ、バルトサールに預けてたんだっけ?」


「ええ、そうなのですが、彼女らも結局はスキルで洗脳させられ、自身の考えとは無関係に兵士を襲っておった訳でしてな・・・・まあ兵士を襲っていた事に関しては別段良いのですが・・・・軍としての行軍中ですから。それよりも、今後の彼女らの身の振り方なのです、こちらでどう扱うべきか決めかねておりまして。」

・・・・そうだ、それも忘れてたな。

「・・・・わかった。その魔術師の女性もマウリシオさんに引き合わそう。今後領内でメイドとして働いてもらうかもしれないしな。」


「畏まりました。では秘書をどちらかお借りしてもよろしいか?」

「ああ・・・・クシーさんでいいか?」


「その女性をマウリシオ氏の元へ送り届ければ宜しいので?」


「ああ、その通りだ。バルトサール、頼んだ。それと、用事はそれだけか?」


「いえ、他にもございます。最近他の領地の貴族が、口田様と面会したく度々訪れておるので、いかがなさいますかと。」

・・・・面倒だなあ・・・・

「因みに爵位は?」

辺境伯が1名、子爵が5名、男爵が16名でございます。

・・・・多いな。

俺は一応侯爵だから、皆俺より低い身分か・・・・

それでも伯爵がいるのか?確か辺境伯は伯爵だよな。

「わかった。会おう。」


面倒だが、今後の事を考えると会っておいた方がいいのか?

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