第570話 執事と家令

ヴィヴィとアウグスティンがパースメース帝国へ向かった後、俺は知見寺と木滝の扱いについて考える。


ヴィヴィに否定されてたからな。このまま帝国へ向かわせる訳にはいかないだろう。

それに・・・・

念の為ミサンガで2人を・・・・最初に異空間に放り込むときにミサンガ付けておいたんだが・・・・

怪しいスキルはすべて奪った。

洗脳やら・・・・

後は話術関連だな。

有用なんだが、知見寺が俺につかった時は、恐ろしい効果があったので、これも没収。


「で、どうするのじゃ?」


2人に対し、特に何も思う所のないレシティアが聞いてくる。

「どうするかな・・・・どこかで一度働いてもらうか?それもどう言った所で働くか選ばないとな。」

2人にとって安全な場所にするのか、それともいばらの道を行かすのか・・・・

「それで実際はどうなのかしら?パースメース帝国へ連れていくのかしら?それともこの2人の同郷の所へ?」


・・・・この2人に犯された女性もいるしな・・・・もしこの2人を見て、何かトラウマでもあれば、その女性に悪いしな。

・・・・国境付近の後始末をさせるか・・・・

一応これに関しては、忙しいだろうがバルトサールに託し、ダミアンあたりに話を通してもらっとこう。

彼等が納得するかどうかは分からないがな。

多くの国民が、操られていたとはいえ、この2人のせいだからな・・・・


それとも領地で何かさせるか?

あの2人、頭の方はそれなりに回るはず。

特に木滝は高校の教師だったんだからな。


そう思っていると・・・・

「口田様、何か御用はございませんか?」


・・・・どうしてこのタイミングでマウリシオさんが?

「元執事ですから。」

・・・・今は俺の館の責任者・・・・

あれ?執事のままでよくね?

「現在は家令でございますれば。」


・・・・家令と執事の違いが分からん・・・・

同じじゃないのか?


え?地域にもよるけれど、家令って執事より上なのか?

家令・・・・スチュワード

執事・・・・バドラー

らしい・・・・さっぱりだ・・・・

どちらにしても最上位の職種らしい。

この下に近衛やら料理人やら・・・・

さらに下になれば、下僕、御者、庭師、小姓・・・・

これらは皆男性らしいが。


そして女性か・・・・


ハウスキーパーと言われる家政婦長

後は何だ?

炊婦

乳母

侍女

そしてさらに下には

メイドさん・・・・

メイドさんって女中だよな?

全般的に言えるのは、なじみがないからさっぱりだ・・・・

時にメイドってかなり細かい分け方があるらしいしな。

貧乏貴族なら少数のメイドが色々こなさないといけないが、階級の上の貴族、金回りのいい貴族なんかは複数のメイドがいないと話にならず、それぞれ役割があるのだとか。

まあメイド長?がいるからこういった人物の階級を上げればいいのか?マウリシオさんに任せよう・・・・


そして・・・・

「一度本人に会わせていただけますかな?」

マウリシオさんに一度2人を見てもらう事になった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る