第543話 カミラ(ちびっこ勇者)の異常
「で・・・・俺は今、あんたがキスをしてきた時、頭の中に何かが入って来た。
・・・・カミラと言うのがお前の名か?」
「そうよ旦那さま。」
「おい待て俺を旦那さまと呼ぶな!妻にした覚えはない!断じてだ!」
「20歳。結婚適齢期。私がこんなに旦那さまの事を愛してるのに、捨てるの?」
「・・・・色々突っ込みどころはあるが、捨てはしないさ、君・・・カミラが俺の元から去らない限りは。」
「そう。私は去らない。この身体が不満かしら?」
「・・・・何度か言ったと思うが、その成長していない体では抱けない。」
「・・・・成長したら?」
「その時は・・・・その時考える。」
「さっき私の頭にも入ってきたけど、貞操帯ってどうなの?」
「ああ、腹の所に何かあるのは確認した。それじゃないのか?」
「取って?」
あ、取れるなら取ってるだろ?
「なあ、カミラが命令してみたらどうだ?もう脅威は去ったから身体からナノマシンを撤去してほしいって。」
「そんな事で・・・・できる?」
「試してみたら?」
「・・・・やってみる。カミラ・ギュードゥルン・ガブリエッラ・ダールクヴィストの名の元において命じる。リアレプトの脅威は去った。汝の役割の終了を宣言、ここに戻れ!」
すると・・・・何やら小さな物体が姿を現し、カミラの手の中に納まった。
・・・・え?こんな簡単に?できるならやれよ、ここに来た時に自分で。
俺はそう思ったが・・・・
カミラの様子がおかしい。
「助けて士門!体が・・・・熱い!」
俺は急いでカミラの身体を触るが・・・・何だこの熱さは。
俺は水魔法で急いで彼女を冷やす。
そして・・・・抱き上げ、分娩台へ。
4Dエコーがあるのは分娩台。もう一度エコーで彼女の身体を確認する。
3人の看護師に任せ、俺は何とかカミラの身体を冷やそうとする。
だが、何が起こったのかわからないが、彼女が出血を始めた。
そして体が小刻みに震えている。
「みず・・・・水・・・・ミズ・・・・」
どうやら喉が渇いているようだ。そして、時々カミラの身体の全身からボキッボキッと、そう骨の鳴る音だ、それが全身から発する。
俺はどうする事も出来ず彼女を抱き寄せる。
「す・・・・すまん!こんな事になるとは・・・・軽はずみだった・・・・」
俺は何とかカミラに水を飲まそうとしたが、上手く飲ませられない。ストローでも駄目、コップは全く話にならん。ペットボトルでも駄目・・・・
仕方がないので、口で強引に飲ましてみる。と言うか口移しで飲ますのは、実は難しい。お互い燃え上がっている時でもそうだが、このように一方が異常な状態だと、なおさらだろう。
だが・・・・俺は試してみる。
カミラの顔に、口に俺は口をつける。
かッと見開くカミラの瞳。
そして・・・・よく分からんが、カミラは俺の首に手を回し、怪しげな目つきになった・・・・気がした。で、飲んだ。上手くいった。
だが、カミラは俺から離れようとしない。
「そのままで!もっと抱きしめて!」
いや、そんなちっこい身体で・・・しかも分娩台だ。
そしてもはやエコーは無理と判断。俺はもっと安定したベッドへカミラを運ぶ。
その間にも、時々彼女の股間から血が出てくる。
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