第539話 子宮が取り換えられていた

「・・・・子宮が・・・・ない・・・・ですね・・・・代わりに何かありますが?」

「ちょっと待て。鑑定を・・・・」

”人工子宮(改):万が一があっても子は育たない。”


・・・・まさかの子宮が取り替えられているだと?

一体彼女の元居た世界とはどんなんだったんだ?

「触っても問題なさそうだ。この周りと・・・・ここと、ここを切除する。」


この人工子宮とやらを取り出し・・・・

その周りも切っていく。

一応、よくわからんが卵巣みたいなのは残っているようだ。

何やら左右にあったからな。

その部分も少し切っておく。



こんなもんか・・・・

後はエリクサーで回復するだろう?

なので縫ったりはしないし、切除した内臓なんて縫合とかしない。


そして、一応エリクサーを腹にまんべんなくかけ・・・・霧吹きみたいのでシュッシュってね。

そして飲ませる。

飲むのか?麻酔きいてるが。


まあ口に含ませればいいだろう。


エリクサーを腹の中にぶっかけ、腹を切り裂いた部分にもかけたら・・・・

暫くすると内蔵?がどんどん修復されていく・・・・よな?

あ、これ血とかいいのか?

一応ガーゼで吸い取ってくれたようだが・・・・

後でまた腹を開けないとダメ?

「ドレーンを入れましょうか?」

「あ、この中にあるのか?」


俺は医療用の道具を、訳が分からないまま沢山ぽちってたので何が何だか。

そしてその道具を素早く開封し、何やらホース?ゴムチューブ?、それをまだ開いている部分に突っ込み・・・・暫くしてそのチューブの周りまで修復。

そして何やらドンドン血が出てくる。


暫くして・・・・

「終わりましたよ。」


終わったはいいけど、どうすんのこれ?

もう一度切り裂き、エリクサー?

「本来ならちゃんと取り出しますが、私達もそこまで出来ません。ですのでもう一度・・・・この周りを切除し、エリクサーを・・・・」


俺は言われるがままにまたもや切り裂く。多少血が残っても問題ないよな?

そう思いつつ、ドレンの周りを切っていく。そして・・・・看護師さんが引っ張る。

見事に抜ける。

念のため刃をぐりぐりし、そのままエリクサーをぶっかける。


・・・・今度は完全に塞がったようだ。

しかし・・・・いいのかこんなので?


脈は・・・・あるな。

そして俺はあることに気が付いた。


「なあ・・・・あっちに分娩台があるんだよ。」

「はあ・・・・?」

「そこにな、4Ðエコーの機械があるんだよ。それで最初から確認すればよかったんじゃないかと思ったんだよ。」

「あ!」


まああれではハッキリわかる訳じゃないけれど、切り刻む前に多少はわかる訳で。

その・・・・すまん。

「まあ、一応それっぽく治ったみたいですし・・・・後は実際に子作りをしてもらえば、結果は分かるでしょう?」


いいのかそんなので?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る