第522話 帰って行くノエミと神々 

「すまぬな、口田士門。まさか其方にここまでしてくれるとは思わず・・・・大変感謝しておる。ちょっとデアの方へ、様子を見に行きがてら戻るとしようかの。」


「・・・・まあ、何かあったらまた・・・・助けになるか分からんが、呼んでくれ。」


「ああ・・・・それはそうと・・・・口田士門よ、お前さんもなかなかの鬼畜ぶりじゃな?」


「あ?何だよ鬼畜ぶりって?」


「・・・・其方何をしたのかは知らぬが、皆大当たりじゃぞ?」


「何が大当たりなんだ?」


「何がってナニに決まっておろうが!」


「え?まさか?流石に未だ結果が出るのは早いって?」


「・・・・そうかの?まあ我には少しばかり先が見えるゆえ、その結果なのじゃが・・・・」


「何だよ先が見えるって?」



「数年先の未来が見えるのじゃよ?まあたまになのじゃが・・・・」


「・・・・あんまり先の話は聞きたくないぞ?」


「まあ・・・・大きく変わってしまうのは教えられぬが・・・・ここに居る全員、可愛らしい赤子を産むのじゃぞ?皆其方の種じゃ。」


・・・・マジかよ?


「まあ気にするでない。ここに居るのは・・・・神ばかりじゃからな。しかし・・・・まさか元女神まで手を出しておるとは・・・・」


「え?記憶にない・・・・マジか・・・・あ、今ならまだ魔法で・・・・」


「その・・・・それはおやめください・・・・私、口田様のお子を産みたいです・・・・」


「あ・・・・そうですか・・・・その・・・・俺・・・・」


「気にしなくてもよいのです。いずれ、口田様は、神界にお越しいただけるのですよね?時間は無限ですから・・・・」


「あ、やっぱそうなるの?もはや人としては生きられない?」


「残念じゃが・・・・ここまで神の争いに巻き込まれてはの・・・・まあなんじゃ、女子は選り取り見取りじゃ、それで許すがよい。」


・・・・今でも充分間に合ってますよ?


「それに・・・・人として生きている間に、子を沢山設けたであろ?その子らに人界は任せる事じゃな。其方の血はその子らが受け継ごう。」


・・・・何だか今まで俺がやって来た事って・・・・


「なあ、俺が神になったら・・・・地球に、日本に戻れるのか?」


「・・・・行けはするがな・・・・ほぼ干渉できぬ身になるぞ?」


「マジ?」



「本気と書いてマジと読む!」


・・・・そんなの聞いてないし・・・・


「おほん!まあ其方・・・・向こうに妻と子の墓があるのじゃな?墓参りぐらいはできると思うぞ?」


「そうか・・・・って俺そんな事話したっけ?」


「・・・・話してはおらぬがな・・・・我の力じゃ。気にするでない。」



・・・・俺にプライベートはないのか?


「今更じゃな。では、一旦戻るゆえ、其方も・・・・そこの人間にも何かしてやるのじゃな。」


ノエミは去って行った・・・・そして・・・・リアレプトに捕らわれていた・・・・人間もいたみたいで・・・・数人の男女が、ベッドですやすやと・・・・寝ていた。

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