第503話 他の国には、パールメース帝国の兵をスルーさせる

「それと、無駄に兵を死なせたくもないし、クチタ領まで、パールメース帝国の兵をスルーさせようと思ってる。」


俺には考えがある。


パールメース帝国の兵と接触する可能性のある全員に、ミサンガを渡してある。


あっちの洗脳に対し、有効だ。


ただ、相手がネクロマンサーだった場合、敵対するのは死んだ兵なわけで、こちらは物理的にブロックするほかない。



一応、国境には壁を設置、死人に対し有効なはず・・・・


敵が弓などの遠距離攻撃を仕掛けてくる可能性もあるが、その場合は俺の付与した服着させてるからむき出しの、急所・・・・首や顔に当たらなければ問題ないだろう。


魔法もある程度防いでくれるし。


ただ、メテオストライクみたいな、岩が降ってくる場合、落下する岩そのものは防げないからなあ・・・・



あと、攻城兵器?俺はどんなのか実際知らないから、対策のしようがない。


まあ、この辺りは、バルトサールが何とかしてくれるだろう。


今、国境には、バルトサールを中心に、兵を展開してある。


ああそれと、ダミアンには、ボースマ王国での諜報活動をしてもらっており、そのままパールメース帝国の兵をスルーさせるのだが、ただそのままスルーさせるわけではない。



ちょっとした罠を仕掛け、少しでも兵力をそいでおくのだ。


まあ、何処まで対策が有効か分からないし、実際のあっちの兵がどのような構成か分からないからなあ。



・・・・

・・・

・・



其れから数日後、パールメース帝国から、出兵があったと連絡が。

え?20万人?聞いてないよそんな大兵力。


俺が元々住んでいた市より人数多いじゃないか。


うーん・・・・想像が付かないなあ。


この時、バルトサールから提案があった。


折角神獣が・・・・・特に土魔法の扱いに長けているミシェレがいるのだから、この20万の兵を、土魔法で囲ってしまうと言うのだ。


いやいや、どんなけ大量の魔力使うんだよ?


「きっと大丈夫よ?あらかじめ進路方向に土魔法ででっかい壁作っておいて、敵の兵が全員侵入したら、背後を囲ってしまうだけだから、そう魔力も使わないよ?」


いいのかそんなので?


「まあ、向こうも対策はするだろうが、俺も協力しよう。」



そう俺は単純に思ったのだが、意外とそこに待ったをかける人物がいた。


ノエミだ。


「いけません、口田士門。貴方は珠のせいで神になりましたから、直接他国の兵に手を出してはなりません。神の禁則事項に抵触します。」



え?なんだそれ?


神の禁則事項に抵触?


俺はこの時、神になったというのがどのような影響を与えるか、考えていなかった事に気が付いた。


やべえ・・・・そういうのあるんだ・・・・

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