第462話 とある少女の物語 その2
結局勇者が何者か、魔王が何者か分からずじまい。
後にわかった事は、私の母の家系が、代々魔王に選ばれる・・・・女魔王に。
魔王は2人。男の魔王と女の魔王。それも一時代にそれぞれ1人。
あれからどれほどの年月が流れたか・・・・私は女魔王になりそこなった存在となってしまったようだが、必死に魔道具を作り、魔王としての宿命を隠していた。
女魔王と魔王の違いは・・・・魔王は同じ個体が復活するということ。女魔王は、復活しない代わりに、自らが死ねば一族の誰か女性にその力が引き継がれる、という事だ。
そして、当代の女魔王が私というわけ。
これも女神という管理者が作ったシステムだとか。
つまり・・・・ある意味女勇者と名乗っていた女性も、女神の犠牲者。一体何処で何をしている存在なのか・・・・
私は成長すると得られるスキルを用い、また、一族の廃墟となってしまった住居を調べ、資料を集め、女神に関する情報を集めた。
魔王が住んでいると言われる城へも行った。
地下に無造作に置かれていた色々な魔道具やら、書きなぐりの巻物などを回収し、調べ上げた。
そして・・・・5年に一度、女神の力の反動なのか、世界のバランスがおかしくなる事実を突き止め、女神の情報を得た。
そして・・・・女神の端末へアクセスする術を得た。
女神を監視する。
女神のやっていること、出来る事、できない事、家族構成、趣味、趣向、さらに性癖など・・・・
そして気が付かれないように、端末にダイレクトメールを装ったメールを送り付ける。
こうして女神を調べ上げ、女神の動向を監視、隙を見て何とか接触を図ろうと画策する。
そして・・・・女神の力を調べ上げ、その力を封印すべく魔道具の制作に注力する。
そんなある日、魔王が討伐されたと聞いた。
死体は復活するからと、遥か宇宙の彼方へと向かったと聞く。
そして暫くして・・・・私は女魔王と認識されたのか、女神が女勇者を・・・・異世界から召喚したようだ。
だけど、問題が発生し、女勇者は私の事を知るすべもなく、私とかかわりのない生活を送っているようだ・・・・
そしてここにきて、女神がミスを連発しているようで、なかなか近づくことのできなかった場所へ行けるようになり、とうとう女神の居場所を突き止める事に成功。
女神は普通には死ねないとの情報なので、存在そのものを封印する事に。
この女神のせいで、一族は千年もの間、苦しめられてきたのだ。これは、一族千年の悲願。失敗は許されない。
何故なら・・・・もはや一族は死に絶え、私一人しかないからだ・・・・
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